【OL】すきです【短編集】

ハセハル←新庄 ページ15

【OL×日々ロックから新庄】

「........」

「創くん、この人誰？」

「先輩、この人どなたですか」


春田創一。
現在修羅場です。

違う、違うんだよ！！
俺のことを創くんと呼ぶのは新庄さんで、
下の名前は知らない...
好きなバンドの前にやってただけのを
見てたら目を付けられて、
そこからお茶とかするくらいになっただけ！！
ハセのことが好きだから！！！


「...新庄さん地味に服の上からいじるのやめてください！！」


なんかくすぐったいなと思ってたらあんたか！！
ほらハセの顔が！！！！
こええよ！！！


「ちょ、まじ、」


これはハセが部屋に籠るパターンになる。
困る。
困っちゃう！！！！！


「新庄さんいい加減にしてくださいよ！
俺、今ハセのことが好きなんですって！」

「それでも俺は創くんのこと
好きだもん...」


そんな目で見ないでほしい。
ハセ、ハセ


「...失礼します」


待って、待ってハセ、やだ
やだよ


「...あれはめんどくさい子だね、
創くん行ってきなよ」

「...ぁ...」

「俺こうやっていじるの好きだけどさ、
仲とか崩すの嫌だからさぁ。
追っかけてあげなよ」


元はと言えば...って言ってる場合じゃない。
ハセ、ハセ！


「ハセ！」


ぴく、と肩を揺らしてから振り向くハセは、泣いていた。
やっぱり俺はダメなやつだ。
ごめん、ごめんハセ。

小走りで、ハセを抱き締める。


「ほんとごめん、ハセ、俺ハセがすき、
ハセだけがすきだよ」


ぎゅ、と優しく、抱き締める。
せんぱ、い、と泣きながら言うハセに、
ごめん、と謝りながら頭を撫でてやる。
とす、と俺の肩に顔を埋め、
声を抑えながら泣くハセをずっと
撫でてやった。

俺は、お前だけだよ、ハセ。

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