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辰哉side
お客さんの波が引いて涼太と店内で少し雑談をしてた時
俺の電話が鳴った
実はケーキの写真を撮ったりするために
スマホは常に身近に置いてあるのだ
「もしもし?ラウール?」
涼「なに、?ラウールからなの?」
「そう」
でも一向に話す気配がない
「ラウー??なに?なんかあった?」
でも耳を澄ましてみればかすかに聞こえる
ラ「ケホッ………たっ、やくっ……」
「ラウール!!!!」
ラ「…っは、たすけ、て……」
店の看板をCLOSEにしてすぐに家へ向かった
よかった、今日車で
だって徒歩だと俺、走ってむかえないからさ
ガチャ
涼「ラウ!!」
そこには机に突っ伏して肩を上下させてるラウールがいた
辰「ラウ〜、大丈夫大丈夫
吸入は……もうしたのか」
机に置かれている吸入器から既に処置を自分でしてたことが分かる
この体勢だと苦しいはず、、
「涼太、ラウをソファーに運べる?」
涼「うん」
涼太は軽々とラウールを抱き上げて
ソファーに運んだ
俺はラウールを前から抱きしめる形でもたれさせた
耳元で苦しそうに咳と息をする声が聞こえる
「こっちの方がまだ苦しくないでしょ、
大丈夫〜兄ちゃんここにいるからね?」
誰かがそばに居る
そう思わせることがラウールにとっては特効薬だということを俺は、知っている
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作者名:R | 作成日時:2020年4月27日 20時