真冬の桜Ⅴ (ページ39)

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○ ページ39

．

翔「見てくれば、佐久間」

「ああ、ふっかたち来てからにしようかな」

翔「来んの？」

「舘さんと一緒に来るんだってさ」

翔「怖い？」

そりゃ、怖い

「ふっか言うの、俺が佐久間に依存しすぎてんだって。」

翔「………あぁ」

「だから、違うんだぞーってふっかに言うためにもさ？笑」

俺何言ってんの、、

怖いことから逃げるための言い訳じゃん

めちゃくちゃ下手な、変な言い訳

それだけの翔太は

翔「そっか」

それを受け入れた

「…うん。」

佐久間の部屋から聞こえてくる

機械の音

もしかしたら、違う人の機械の音かもしれないけど

「ほんとに、ここにいるんだよね」

翔「ん、」

「信じらんない」

翔「じゃあ見てくれば、？」

「案外翔太さっぱりしてるよね、受け入れられないとかさっ」

翔「受け入れるしかねぇじゃん」

「…………」

やっぱ、ふっかに頼むとか言われたけど
俺の方がダメだったみたい

「あいつ、必死に生きてんの見てきたから
受け入れるしかない、、っしょ」

このドアの先もそう、やっぱさっさと行ってこい

そう言って翔太は俺の背中を押す

「え、！いや…ちょっと、！」

翔「ふっかたち来たら、また慌ただしくなるから！ほら！！！」

無理やり開かれたドアの向こう側

元気印が売りの佐久間が

全く逆の様子でそこにいた

機械がうるさくなり続けて

また真っ赤な輸血と、点滴と、何個も管が身体に入って

自分でまともに話せなさそうな
酸素の機械が口から入ってて

結局1歩も進めずに立ちすくむ

翔「これでも、佐久間生きてんだから
そんな怖がんな」

更に翔太に背中を押される

翔「俺前にいるから」

残された俺ら2人

佐久間と俺。

「っ………佐久間、、」

頑張ったね、
お疲れ、、なんて声をかけるべき？

弱い俺は

「…………俺のこと、置いてかないでっ」

こういうしか無かった

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そろそろ移行します!