真冬の桜Ⅴ (ページ4)

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○ ページ4

．

けほっ

自分の咳で目が覚める

『おはよ～起きた？』

｢、、、げほっ、せんせっ？｣

『まだ辛い？』

｢んん、大丈夫｣

いつの間に意識飛んじゃったんだろう

『皆ね～血相変えて飛んできたよ笑』

｢あ～、、｣

『ここ僕の部屋だから、もうちょっと落ち着いたら
戻ってあげて』

｢ん、｣

やらかした、めちゃくちゃにやらかしてるわ俺。

仰向けに寝っ転がって
自分の腕を目に押し当てる

｢はぁ、、、、、、｣

自分がめちゃくちゃ、情けない、、。

｢俺、ここまで来て何やってんだろ｣

『あんま自分責めちゃダメだよ～』

｢皆に、言わないといけないのにっ｣

『もう言っちゃうの』

｢おじちゃん、俺逃げてんだ～
この場に及んで、まだ逃げてんだよっ、｣

目頭がぐっと熱くなる

病気になってから
強くあろうと、強く生きてようって

そう思ってたのに

いつの間にこんな弱くなった、？

『佐久間くん』

おじちゃんは目を覆っていた俺の腕を持って

目線を合わせる

『逃げれるうちは、逃げなさい。
逃げることは、弱いことじゃないから。』

｢えっ、、、、｣

『いつか、、逃げたくても
逃げられない、そんな日が来るかもしれない。ね？』

別におじちゃんは、俺がもうすぐ死ぬかもとか
そんことを言ってるんじゃなくて

なんかよく分かんねえけど

｢ん、｣

その言葉は俺の力になった