真冬の桜Ⅴ (ページ13)

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○ ページ13

．

佐｢綺麗だね、ほんとにっ……
綺麗だね｣

隣に並ぶラウールは
そんな佐久間を見つめてた

すると佐久間はおもむろに立ち上がってみる

｢ちょっ、、、危ないよ｣

佐｢届きそうなの｣

｢なにが、、、｣

佐｢空にっ、届くかなって、、、｣

ラ｢佐久間くん、、。｣

ラウはとっさに横から佐久間を支える

ラ｢届くかな？届きそうだね｣

佐｢大丈夫だよ、支えなくても｣

ラ｢んん、俺がこうしてたいの｣

ラウールもこんなに周りを見れる大人になったんだ

なんかそんなことに、しんみりしてしまう

少し先を歩く佐久間とラウールの背中を
静かに眺めてた

上には真冬の桜が2人を照らす

深｢なんか泣けるわ、笑｣

康｢写真撮らなな、｣

大きなラウールが少し小さい佐久間を支えてる

でこぼこしてる感じも
そこまでもが愛おしい

深｢見れないかもって言われてたけど、ちゃんと見れた。これって今後いいことばっか起こるってことかもな｣

｢だといいな｣

俺らの、9人の、、
佐久間の気持ちを乗せた真冬の桜は

キラキラと輝いていた