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昼下がりの午後一時。カランカラン、と馴染み深い鈴の音が店内に響いた。
「いらっしゃいませ、何名様ですか?」
ふらっと訪れた四人の客を見て、茶髪の女性店員はお好きな席にどうぞ、とメニューを差し出す。
「え!このカツカレー美味しそうじゃない?」
「釘崎、お前ハムサンドはどうしたんだよ。」
「あ、俺オムライスがいい!」
「なんで私より可愛いチョイスなの?」
Aは(わちゃわちゃしつつも)決めたらしいのを察し、すみません、と厨房に声をかけた。
「あっ、安室さん、三番の注文取ってきて貰えますか?」
「あぁ、分かりました。」
そんな会話がちらりと聞こえたが、やがて金髪褐色肌の男が彼女らのテーブルにやってきた。
「ご注文お伺いしま……す。」
”安室”と呼ばれた店員は、Aの顔を見て一瞬言葉を詰まらせたが、直ぐに何事も無かったかのようにメモを取り出した。
「えーと、カツカレーとオムライスと、たまごサンドと……先生はハムサンドよね?」
「うん、ありがとう。」
「あとコーヒー二つと……。」
顔と名前が記憶の中の降谷と一致しないため、小首を傾げるAの横で、釘崎がメニューを指さしながら読み上げる。
「あの、今日はもう一人の男の店員さんはいらっしゃらないですか?」
「……?あぁ、緑川くんのことですか?彼はあのフェアの時だけのヘルプだったので、今はうちにはいませんよ。」
「あ、そうなんですね〜……。」
(野薔薇のタイプの方は、そっちの緑川さんだったのね……。)
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スコッチ大好き - 更新待ってます。続きが気になります (2月12日 16時) (レス) id: b5263111cf (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - しつこいですが更新待ってます〜頑張ってください! (2022年10月29日 12時) (レス) @page16 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - こんばんは!!更新待ってます!!応援してます (2022年10月16日 20時) (レス) @page16 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キャンパスロング | 作成日時:2022年9月23日 14時