【実ｼ兄者】添い寝だけ。【uszw】 (ページ15)

今日:6 hit、昨日:11 hit、合計:12,514 hit

14 ページ15

水曜日。今日は夜6時に佐々木さんの家に行く事になってるけど昨日のイライラが収まらず1人酒する事に

「今日休みで良かった…」

ポツリと呟いて冷蔵庫から缶チューハイを取り出す
プシュッとプルタブが気持ちいい音をたて、ぐびぐびと数口飲んでから早速おつまみを作る

机に出来たおつまみを並べ、ハイボールを飲む。会うのは夕方だからその頃にはアルコール抜けてるでしょ、と考えて飲みまくる
携帯を見ると佐藤先輩から「昨日ありがとー！また飲み行こうよ！」だなんてメッセージが。私の気持ちガン無視なメッセージにまたもやイライラしてしまう

「…佐々木さんならこんな事言わないのに」

ポツリ、出てしまう言葉。机に項垂れてハイボールの入ったコップを握りしめる
もう酔いが回ってるのかな、佐々木さんの事考えてると心臓がどんどん早くなっていく

「あぁもう！」

残りのハイボールを飲み干し、冷凍庫に入っていたお高い抹茶アイスを雑に取り出す

食べ終わって横になってから直ぐに眠たくなって私は意識を手放した

・

「…今何時……」

頭が痛くて起きる。時計は5:30。そろそろ支度して佐々木さんの家に行かなきゃ
のそのそ起き上がり支度をする。アルコールはまだ抜け切っていなくて少しだけ頭がボーッとする

いつも通り【着きました】とメッセージを送ると鍵が開き「どうぞ」と扉を押さえて出迎えてくれる佐々木さん
こういう紳士的な所、すごく素敵だ

「「いただきます」」
いつも通り二人で向かい合い手を合わせる

「はぁ〜美味しい〜〜」
優しい味の味噌汁が身体中に染みる

「はは、山田さんいつも美味そうに食いますね」
そうやって口角を上げて笑う佐々木さんにつられて私も笑ってしまう

・

牛沢side

いつも通り山田さんを迎え入れる。でも今日はなんだか具合が悪そうに見える
味噌汁に手をつけた山田さん。いつもいつも俺の作る料理に「美味しい」と言ってくれるからこっちも嬉しくなってしまう

そういえば、昨日の男はなんだったんだろうか。二人ともスーツ姿だったから会社の人間なんだろうけどあんなイケメンと二人でご飯だなんて山田さんモテるのかな、可愛いもんな……ん？可愛い、？？？

昨日店で会ってからモヤモヤが晴れない
あの男は誰なのか、どんな関係なのか、どれくらいお互いの事知っているのか、どんどん気になってくる

目の前で美味しそうにご飯を頬張る山田さんこと田中Aさんに「あの、山田さん」と声をかけた