08 ページ8
hyunjin side
誰もいない教室でコーヒーを飲みながら黒板に落書きをしていると
静かな空間に響く通知音
落書きする手を止めて、すぐにスマホを取りだし確認する
"その日はごめん、空いてないや"
勉強が終わったのだろう、あの子から返信が来た
肯定的な返事を期待していたから
思わぬ言葉に不貞腐れ、黒板の落書きを雑に消す
スマホの画面をスクロールして、その日を埋めてくれそうな子を探してみるけど
何故か乗り気になれなくて
そのまま画面を消し最後の一口のコーヒーを虚しく啜ると
ガチャ、と教室のドアが開いた
先生かと思い慌てて顔を上げたら
HJ「...Aちゃん！」
「あれ？え、何でここに？何してるの？」
まさかここで俺に会うとは思っていなかったのか、終始困惑した様子で教室に入ってくる
HJ「ちょっと暇つぶし。Aちゃんは？」
「次の授業ここだから...スンミナも帰っちゃったし、早めに教室行っちゃおうかと思って」
いつもの定位置であろう席に荷物を置き授業の準備を始めた
その隣の席に俺は足を運び腰を下ろし
さっき送られてきたAちゃんからの返信に触れる
HJ「ねぇ、今週空いてないなら来週は？」
「来週なら大丈夫だけど...」
HJ「じゃあ来週会おうよ」
Aちゃんの顔を覗き込み目を合わせると
「分かったから、近い」
ゆっくり目線を外されながら手で顔を押し遠ざけられる
照れているのだろうか、と何故か嬉しくて口元が緩む
HJ「また連絡する」
他の生徒が教室に入ってきたのを横目にそう伝えて
教室を出てすぐに
『来週予定入っちゃったから、ごめんね』
顔も名前も一致しない約束していた子に
メッセージを送った
.
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←07
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 191人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：autumn. | 作成日時：2024年2月8日 2時
