転生したばっかりなのに政略結婚させられそうです【wrwrd】

・　zm side ページ25

水飛沫が飛び散る音が聞こえて、慌てて振り向くと


赤いワインを、Aに掛けている女が2人


慌ててチーノやショッピがAを守るようにして前に飛び出る


公共の場で戦闘・防御魔法を出すことを許されない、という魔法の掟があるため


護衛であったとしても、魔法は使えない



その女達に、魔法でも呪いでも掛けてやろうか。と思い悩んだが


魔法の掟を思い出し、何とか怒りを鎮める




zm「お前ら、俺の奥さんに手出すな」




少し睨みつければ、震え上がり逃げていった



所詮、Aの前でしか文句言えへんのやろうな



染みとなってしまったワインの後をさらりと撫でて、消し去る


大した魔法でもないのに、まるで幼い子供のように目をキラキラと輝かせる彼女


そんな反応が面白くて、可愛らしくて


どこか気が惹かれる





zm｢誕生日おめでとう｣




といい、首元にネックレスをかける



翠の映える白い滑らかな肌



zm｢Aに似合うと思ってん｣



と伝えると、微かに赤らめる頬



しかし、その瞳はどこか遠くを見つめていて







何処か消えていってしまいそうな、雰囲気を漂わせている







(恋なんか興味なかったんちゃうん、おれ)




その瞳をこちらに向けて欲しい、と思うのは傲慢なんだろうか？

タイムスリップはとまらない→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す