By your truth-2-

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仕事が全然来なくなって焦ってた。

慶一郎に会いたい。

でも自分から連絡して会おうなんて出来なくて、仕事という逃れようのない理由が欲しかった私は、いても立っていられず、ランニングに出た。

あえてこの時間を選んだのは、誰にも会わないようにする為で。

スキャンダルは懲り懲りだから。



人気のない夜の公園をひた走る。

対面から誰かが来るのを無視して走り続けると、どこかで聞いた覚えのある声が背後から呼びかけた。




◯「あのっ！なんか落としましたよ！」




携帯以外のものは持ち歩いていないので、落とすとすれば一つ。




「すみません、ありがとうございますっ」




良かった。

もしこの人がいなかったら、危うく失くしてしまう所だった。




◯「結城…？」




相手の顔も確認しないままに受け取ると、




「加藤くん？」




大きい瞳で彼は私の顔を覗いていた。





◯「こんなっ「今っ」」




すぐに立ち去るのも変だと思い、世間話をしようと声をかけた時、タイミング悪く被る。




「お先にどうぞ？」




そう声をかけると、彼は照れ臭そうに頭を掻いて、“こんな暗い所で話すのもなんだし…”と街灯と下へと歩みを進めた。




◯「お前、こんな時間に出歩いてたら危ねえだろ。」




世間話にしては行きすぎている気がするけど、心配してくれているのに蔑ろにできず、当たり障りなく返した。




「うん…最近太っちゃったからジョギングしてて」

◯「痩せる必要ないじゃん、そのままのがいいよ」




彼はまだ何も知らないのか、それとも知ってて聞いているのか。

“そのまま”

その言葉がバカに引っかかる。

それが今の自分なのか、それとも学校での自分なのかは不明確で、でも多分、どちらも違う気はして。




「祐也から聞いてる思うけど…私、モデルの仕事してるんだ。この前祐也とのスキャンダル出ちゃって、今はあんまり仕事無いんだけど」

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