検索窓
今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:57,478 hit

91 ページ42

《ねぇ、まだー?どこにいるのー?》

《わりぃ、ゼミの課題忘れてた。残ってやらなきゃだから先帰ってて》



シゲと私は同じ大学に入学した。

お互い一人暮らしで、私は料理上手なシゲに甘えてほぼ毎日、夕食を共にしている。




《じゃあ、買い物行っておくから、今日はウチで作ろ?》




私とシゲが付き合ってる、そんなくだらない噂はもちろん立たないけど




ア「たまには作ってあげなよ、彼女の手料理とか男は嬉しいもんだよ?」




友人たちの間では、すっかり公認のカップルに仕立て上げられていた。




「あのね。彼氏じゃない、友達!」

ア「毎日家を行き来してご飯作る男友達なんて、あり得ないでしょー」




アイは同じ学部で、初めての授業で隣の席だった。

“過去を忘れる為には新しい恋!”が口癖のアイに連れられて、初めての合コンも真夜中のクラブも経験した。

彼氏の途切れないアイとは対照的に、私はどんな金持ちも紳士もイケメンも、恋愛には発展しない。

それはシゲのことが好きだからじゃない?ってアイは言うけど、恐らくは違う。




「わかんないんだよ、リア充さんにはね」

ア「わかるよ、私だって一時期はそうだったし。まぁ遠い昔だけどね」




私が抱くシゲへの想いを、アイは知ってて。

その罪悪感も失う恐怖もなぜか共感してくれた。




「その、アイとずっと一緒にいてくれた人はどうしたの?」




アイの話を聞けば聞くほど、自分の事のように思える。

好きな人がいて、でも想いは届かなくて。

辛い時、いつもそばに居てくれる人に甘えて。

シゲへの罪悪感が募った私は、その後のアイがどんな道を歩んだのか、アイの話に釘付けになった。

92→←90_◯



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
134人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

8nocchi(プロフ) - りゅりさん» やっぱ切なくなっちゃいました(^_^;)でも忙しい中でも読んでくれてる方が居て嬉しいです!ほんと、いつもありがとうございます♪ (2015年10月5日 0時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
りゅり - ヤバいです。もう泣いちゃいました。そして、中間試験と英検があるのに毎日チェックしちゃいます。応援しています!リ`▽´ノリ (2015年10月4日 22時) (携帯から) (レス) id: 90d6124633 (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - 充希さん» いつもコメントありがとうございます!ちょっと行き詰まってたけど、頑張ります! (2015年9月3日 20時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
充希 - part2、おめでとうございます!あいかわらず8nocchiさんの作品、ハマってます笑頑張って下さい! (2015年9月3日 19時) (レス) id: 1d8072f2d8 (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - ユウリさん» 40で、好きな子がシゲを好きになって、シゲもその子が好きで。だから“もう”そうはさせない、的な感じです! (2015年8月26日 23時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:8nocchi | 作成日時:2015年8月23日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。