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モデルの仕事を辞めて、優等生スタイルからも卒業した。

軽くメイクをして、髪も巻いて。

単に目が腫れてるからそうやって隠してただけだけど、クラスメイトは掌を返したみたいに私を囃し立てた。

もちろん悪い気はしないけど、良い気持ちでも無い。

ただ、注目されればされる程、暗い顔なんて出来なくて。

いつもそばに居てくれる祐也とシゲを心配させないためにも、努めて笑顔で過ごす毎日を送っていた。




◯「今日化粧濃くね?なんか顔色悪い」




でも、シゲはそんな私を見透かすみたいに冷めた言葉をくれる。




「そうかな?気合入りすぎ?」

◯「別に塗んなくたっていいじゃん、寝不足?」

「そうそう!楽しみで眠れなくて!」




シゲはもう知ってるのかな。

知ってて平静で居られるのかな。




◯「ガキかよ、はしゃぎ過ぎだって」




はしゃいだフリでもしなきゃやってやってらんないよ。

あんな事、聞いちゃったらさ。




〜〜〜

「しつれ…」



日直を終えて、日誌を提出して帰ろうと職員室のドアに手をかけた。




“ホントに良いのか?誰にも言わなくて…明日で最後だろ?”

♡「先生もしつこいなぁ。俺が海外行くなんて言ったら、みんな泣いちゃうでしょ?送別会とかされてもウザいし!」




持っていた日誌を落としそうになって、慌てて両手に抱き抱えた。





“でもな、一応…”

♡「いいのいいの!サクッと行って、すぐ有名になるからさ!そしたら嫌でもみんな分かるでしょ!」




盗み聞きなんて悪趣味だけど、あいにく足は鉛のように動かなくて。




“加藤と結城には言ってあるのか?仲良かったろ?”

♡「こそらへんはちゃんと言うって!そんなの先生が心配することじゃないから!」



キュウっと締め付ける喉に無理やり唾を飲み込んで、息をするのも忘れるくらい走った。



〜〜〜

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8nocchi(プロフ) - りゅりさん» やっぱ切なくなっちゃいました(^_^;)でも忙しい中でも読んでくれてる方が居て嬉しいです!ほんと、いつもありがとうございます♪ (2015年10月5日 0時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
りゅり - ヤバいです。もう泣いちゃいました。そして、中間試験と英検があるのに毎日チェックしちゃいます。応援しています!リ`▽´ノリ (2015年10月4日 22時) (携帯から) (レス) id: 90d6124633 (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - 充希さん» いつもコメントありがとうございます!ちょっと行き詰まってたけど、頑張ります! (2015年9月3日 20時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
充希 - part2、おめでとうございます!あいかわらず8nocchiさんの作品、ハマってます笑頑張って下さい! (2015年9月3日 19時) (レス) id: 1d8072f2d8 (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - ユウリさん» 40で、好きな子がシゲを好きになって、シゲもその子が好きで。だから“もう”そうはさせない、的な感じです! (2015年8月26日 23時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:8nocchi | 作成日時:2015年8月23日 0時

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