96〜妹side〜 ページ47
急な雨で、屋外のほとんどの部活が中止になり玄関がごった返していた。
この分だとバスも満員。
傘もないし、バイトも休みだし、雨が収まってから帰ろうと自販機に向かった。
自販機の一番低い位置にあるミルクティー。
それを押す背の高い茶髪の学ラン。
やっぱりミルクティーを手にした小山先輩。
急に振り返ると、私を見て少し驚いていた。
振られて以来、会うのは初めて。
気まずいのは多分私だけだから、出来るだけ普通に話した。
早く買って戻ろう。
そう思ってミルクティーのボタンを押そうとするも、売切。
あーどうしよう。
お金は入れたけど飲みたいものが無い。
買わなかったら何しに来た？って感じだし、あからさまに避けるのも変だし。
決め倦んでいる私へと放たれるのは、初めて聞いた時からずっと耳に残る、優しい声。
慶「これ、飲みたかった？」
あの日と同じ。
先輩に初めて会った、暑い夏の日。
“可愛いからミルクティーあげる(^^)”
そう言われて、先輩に一目惚れした日。
先輩は覚えてないだろうね。
慶「Aちゃんだったんだ…」
また間違えたの…？
忘れられてる方がずっとマシだった。
やっぱ先輩は残酷。
出会ったことすら間違いだったみたいに聞こえて、いっそ出会わなければ…なんて考えてしまう。
でも、ふわっと先輩の優しい香りに包まれると、そんな考えは一瞬でどこか遠くに消え去る。
心臓が煩く鳴って、 体がカッと熱くなって。
私の体は、バカみたいに先輩を求めてる。
先輩の気持ちが誰に向いていようと、私は先輩が好きなんだ。
“すき”って喉まで出かかったとき、先輩は衝撃的な一言を発した。
慶「覚えてるよ。一目惚れなんて初めてだったから。」
先輩が最初に好きになったのは…私？
なんで…
どこで間違えたの？
先輩が間違えなかったら今頃…
どうなってたんだろう。
お互いを想い合っていられたかな？
慶「俺、Aちゃんが好き。
もう遅い…？」
先輩の声が髪の毛を揺らし、吐息が耳にかかると、私の思考はまともには働かなくなる。
私、振られたんじゃないの？
遅いって何のこと？
答えるどころか、息をすることすらままならない。
“遅い”なんてあるわけない。
だって、私は今も…
祐「遅いよ。もう手遅れ。」
祐也…
そうかな…
でも祐也が言うなら、そうなのかもね。
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8nocchi(プロフ) - Noaさん» ごめんなさい！睡魔が…今下書き中なので更新は朝になるかもです (2015年3月30日 1時) (
レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - Noaさん» うそっ…いや、虫刺されと信じましょ！ (2015年3月30日 1時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - 手越の首の下のとこにキスマークがあったんですよ(T ^ T)もしかしたら虫に刺されただけかもですが(T ^ T)次からコメントは3に書きますね！ (2015年3月30日 0時) (レス) id: a66ac42015 (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - Noaさん» キスマ？ (2015年3月30日 0時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - ありがとうございます！！(●･v･○)ﾉ そういえば、手越にキスマがあってちょっとショック受けてる← (2015年3月29日 23時) (レス) id: a66ac42015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：8nocchi
| 作成日時：2015年3月19日 14時
