86〜貴久side〜 ページ37
貴「俺は…できる…かな」
いや、正確には“できた”だ。
もうA以外とはできない。
どんな理由があっても、A以外は抱きたくない。
でも、そんなの遥花に話す訳にはいかない。
俺とAだけの特別な秘密だから。
『そうなんだ。じゃ、私ともできる？』
貴「何言ってるんだよ(笑)」
遥花はベットの脇に腰を下ろし、頬杖をついて切なそうに言った。
『手越くんは、Aしか見てないから』
貴「元気出せって、らしくねーじゃん(笑)」
溜息交じりに言う遥花を慰めたかった。
大事な幼馴染ってことが一番だけど、手越を想い続けてくれなきゃ困るのも事実。
もっと手越に近づいて、手越がAに近づけないようにして欲しい。
そんなあざとい想いが心の奥底に芽生えてた。
『もうやめる。手越くんを想うの。辛いもん。』
ダメだって…
遥花には手越を振り向かせて貰わなきゃ…俺が困るんだって。
手越とAを奪い合うなんてしたくないし。
どうやったら手越を想い続けられる…？
辛い恋を継続させられる…？
俺にできることは…
貴「辛くても想い続けるにはさ、逃げ場が要るって思わない？」
俺は最低な人間だ。
『は？』
自分の欲のために、遥花に辛い恋を強いて。
Aを失わないために、遥花を想う自分を演じて。
傷ついたふりをしまで、Aを求めたいんだ。
そんな形でしか、俺はAのそばに居られないから。
貴「諦めんなよ、辛い時は俺のところに来たら良いから。」
『たかひっ…』
罰があたったみたいな、苦いキスだった。
こんな歪んだ恋はダメだって解ってる。
どんなに大きくたって、真っ直ぐじゃない想いは届かない。
そんなの、とっくに解ってるんだ。
それでも、俺はAが欲しくて堪んない。
大切なものを失わないためなら、なんだってする。
貴「手越とも出来るように頑張れよ」
今、俺はきっと、悪魔みたいに笑ってるんだろうな。
こんな俺をAはもう、受け入れてはくれないかな…
傷ついても、真っ直ぐ想いを伝えなきゃ…
振り向いてなんて貰えない。
そんな当たり前のことを理解するのは、まだもう少し先。
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8nocchi(プロフ) - Noaさん» ごめんなさい！睡魔が…今下書き中なので更新は朝になるかもです (2015年3月30日 1時) (
レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - Noaさん» うそっ…いや、虫刺されと信じましょ！ (2015年3月30日 1時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - 手越の首の下のとこにキスマークがあったんですよ(T ^ T)もしかしたら虫に刺されただけかもですが(T ^ T)次からコメントは3に書きますね！ (2015年3月30日 0時) (レス) id: a66ac42015 (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - Noaさん» キスマ？ (2015年3月30日 0時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - ありがとうございます！！(●･v･○)ﾉ そういえば、手越にキスマがあってちょっとショック受けてる← (2015年3月29日 23時) (レス) id: a66ac42015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：8nocchi
| 作成日時：2015年3月19日 14時
