81〜妹side〜 ページ32
遥花の服を着て、髪も上げて化粧もいつもより濃くして家をでる。
私は遥花、今日は先輩を楽しませるために頑張る！
そう何度も自分に言い聞かせて、待ち合わせ場所に向かった。
「せんぱ〜い♪」
遥花が小山先輩に飛びつく姿を、いつも遠くから見てた。
それが今、こんな形で役にたつ。
似てたかな？
先輩が握り返してくれる手は少し冷たかった。
先輩はきっと遥花だって自分に言い聞かせて握り返してくれたんだ。
遥花にどんなに似せても、私は私でしかない。
だからきっと、温かくは感じないんだよね。
ジェットコースターに並びながら、そんなことを考えると、自分のしてることがバカバカしく思えて、急に恥ずかしくなった。
だからジェットコースターが怖いせいにして、
「すみません、手に汗かいちゃって(^_^;)」
なんて言ったけど、先輩も同じって笑ってくれたから、頑張って繋いで良かったと思えた。
慶「Aちゃん…」
ベンチに腰を下ろすと、先輩は苦笑いして私を覗き込むように見つめた。
こんなに近くで顔を見るのは初めてで、顔が熱くなって、心臓が大きく音を立てた。
先輩の整った顔を前に思考は鈍って、先輩が何を言おうとしてるのか、想像することが難しかった。
「はい…？」
私がフリーズしていると、急に辺りが暗くなる。
ポツっ
ポツポツっ
慶「夕立かな？」
冷たい雫が頬に落ちると、幾分冷静になれた。
先輩が苦笑いなんて浮かべるのはきっと、こんなことをしても遥花を忘れることなんてできないって、バカバカしく思えて来たからだ。
やっぱ無理だよね。
どんなに頑張ったって私は遥花にはなれないし、先輩が私を見てくれることなんて無い。
もう終わりかな。
もうやめろって、神様も言ってるんだよね。
だから、雨なんて降らせるんだよね。
短かい間だったけど、先輩の彼女みたいに隣を歩けて、夢みたいだった。
想われてなくたって、先輩が自分の名前を呼んでくれるだけで幸せだった。
慶「いこっ。ぬれちゃう。」
こんな風に先輩が手を引いてくれるのも最後。
そう思うと、名残惜しくて離したくなくて、ぎゅっと強く握り返さずにはいられない。
走って雨宿り出来る場所を探す。
休日の遊園地は多くの家族連れ客で賑わってて、売店の傘もすぐに売切れて。
なかなか雨を凌げる場所は見つからない。
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8nocchi(プロフ) - Noaさん» ごめんなさい！睡魔が…今下書き中なので更新は朝になるかもです (2015年3月30日 1時) (
レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - Noaさん» うそっ…いや、虫刺されと信じましょ！ (2015年3月30日 1時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - 手越の首の下のとこにキスマークがあったんですよ(T ^ T)もしかしたら虫に刺されただけかもですが(T ^ T)次からコメントは3に書きますね！ (2015年3月30日 0時) (レス) id: a66ac42015 (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - Noaさん» キスマ？ (2015年3月30日 0時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - ありがとうございます！！(●･v･○)ﾉ そういえば、手越にキスマがあってちょっとショック受けてる← (2015年3月29日 23時) (レス) id: a66ac42015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：8nocchi
| 作成日時：2015年3月19日 14時
