65〜妹side〜 ページ16
「戻りました〜」
冷蔵室から棚に補充するためのスイーツを持ってきた。
シ「あぁ、お疲れ。俺トイレ掃除してくるから、レジ頼むわ。」
「はーい」
TLLLL〜
ドアが開き、来客を知らせるためのベルが鳴る。
「いらっしゃいませー」
商品を並べながら、声だけで客を迎えた。
しゃがみ込んで商品を陳列していると、棚の隙間から黒いズボンと白いスニーカーがチラッと見える。
金ボタンが袖口に揺れる黒い上着から、日焼けした手が私の真横にのびた。
そして、たった今並べ終わったエクレアを全て掴み、籠へと…
6個！？
エクレアだけを六個も買う客なんて見たことない。
でも、顔を見るなんて失礼だから作業に集中した。
慶「Aちゃーん」
レジから声がして、ビクっと肩が跳ねる。
見ないようにして気づかないふりしてたけど、エクレアを取る手を見たときから解ってた。
「すっすみません」
そんなにたくさんスイーツを買う男なんて…
慶「忙しいのにごめんね」
小山先輩以外いないから。
「いえ、こちらこそお待たせして…」
シゲ先輩…助けて。
心臓が、もたないよ。
レジに入って、小山先輩の真正面に来てから初めて気づく。
先輩の目が赤く腫れていたこと。
1日に六個もエクレア買うなんて、私が知ってる中では多分初めて。
泣き腫らした先輩の顔だって、初めて見た。
「何か…あったんですか？」
考える前に口から出ていた。
女の子に泣いてる理由なんて、普通は話したくないよね。
冷静になれば解るのに、私のバカ。
「すっ…すみません、ななひゃくなな…」
慶「遥花と別れることにしたんだっ」
え…今なんて言った…？
慶「自分から振ったくせに、やけ食い…とか格好悪いよね(笑)」
「あっ、いえ。そんなこと…」
私には関係ない。
先輩が泣いてたって…私には…
「私で良ければ、話聞くことくらいは出来るので！」
先輩のそんな顔、見たくない。
ただ、そう思っただけ。
なのに余計なこと言って…
慶「ホント？」
先輩が遥花をどれだけ好きかだったなんて、辛すぎて聞けるはずないのに。
「はい。私で良ければ、いつでも。」
良い人を演じて、引き返せなくなるんだ。
慶「ありがとう。じゃあ、時間あるとき教えて？」
そう言って、先輩はレシートの裏に書いた電話番号を手渡した。
心臓がうるさいくらい音を立てて、受け取る手が震えていた。
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8nocchi(プロフ) - Noaさん» ごめんなさい！睡魔が…今下書き中なので更新は朝になるかもです (2015年3月30日 1時) (
レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - Noaさん» うそっ…いや、虫刺されと信じましょ！ (2015年3月30日 1時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - 手越の首の下のとこにキスマークがあったんですよ(T ^ T)もしかしたら虫に刺されただけかもですが(T ^ T)次からコメントは3に書きますね！ (2015年3月30日 0時) (レス) id: a66ac42015 (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - Noaさん» キスマ？ (2015年3月30日 0時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - ありがとうございます！！(●･v･○)ﾉ そういえば、手越にキスマがあってちょっとショック受けてる← (2015年3月29日 23時) (レス) id: a66ac42015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：8nocchi
| 作成日時：2015年3月19日 14時
