26〜妹side〜 ページ26
今頃、隣の部屋で何が起こってるかなんて想像なんてしなきゃいいのに、頭から離れない。
間違えるくらい似てるのに、彼の優しい声が私の名前を呼ぶことはなくて、愛おしそうに見つめる眼差しは遥花だけに注がれるもの。
静まり返る部屋には彼の少し低い声だけが響いてくる。
“好きだよ”
堪らなくなって、窓を開けた。
手を伸ばせばすぐに届く、貴久の部屋。
窓から身を乗り出して、鍵のかかってないその部屋の窓を開けると、少し驚いた貴久がベットから体を起こした。
貴「来いよ。」
私の泣き顔を見て切なそうに笑う貴久は、何も聞かずに手を差し伸べてくれた。
貴久は、何も言わずにベットに私を座らせて、隣に寄り添ってくれる。
こんな風に貴久の所へ逃げるのは初めてじゃない。
だからきっと、私が何も説明しなくても貴久は全部解ってて、黙って肩を抱き寄せてくれるんだ。
しばらく泣いた後、貴久が静かに言った。
貴「一瞬でも…あの人のこと忘れたい？
そしたら、楽になれる？」
言葉の意味が理解出来ずにいる私を正対させると、真剣な目で私を見つめる。
貴「逃げよう、今だけ。辛いことから全部。」
そう言って抱きしめられると、ようやく貴久の言葉が理解できた。
こんなの間違ってる。
そう頭では解るのに、止められなかった。
「うん、今だけ…」
その日、私達は幼馴染の一線を越えた。
全ての思考を停止させて、欲望の赴くまま何度も深く唇を重ねて…
貴「初めて？」
「うん…」
貴「俺も」
「良いの？」
貴「それ、こっちのセリフだから」
貴久ならいい。
全部忘れさせてくれるなら、今は誰だっていい。
痛みも悲しみも、触れる肌から伝わる熱が掻き消してくれた。
大きな背中に腕を回せば、柔らかい唇が何度となく身体中に降り注ぐ。
気がつくと、貴久の腕の中にいた。
腰に感じる鈍い痛みと、隣で寝息を立てる貴久が夢じゃないことを証明している。
「ダメだよね…こんなこと」
貴久の頬に手を触れると、貴久は薄く目を開けて私をしっかりと抱きしめた。
貴「良いじゃん…俺たちだけの秘密」
一度感じてしまった快感と温もりは、中毒的に私を支配していく。
貴久も同じなのかな…。
「うん、秘密」
このままここにいると、二人とも惨めになりそうで、貴久のおでこにそっとキスを落とし、自分の部屋へと戻った。
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8nocchi(プロフ) - りえさん» 移行しました！まっすーと妹の絡みは減るかも知れませんが、良かったら見てください♪ (2015年3月19日 21時) (
レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
りえ(プロフ) - 分かります！あたしも４人とも好きだから、すぐよそ見しちゃいます。でもそのブレがこじらせて、恋模様が複雑に絡んで面白くなってると思います！49話、読み返してみると、なかなかせつなかったりします。妹とまっすーのラブラブは想像つくから余計ドキドキ( ；´Д｀) (2015年3月19日 10時) (レス) id: 7fae1a3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
8nocchi(プロフ) - りえさん» 私もドキドキしながら書いてます（笑）でも妹の気持ちが…慶ちゃんどこ行った？（笑）多分私が四人とも好きだからブレちゃうんですよね汗 (2015年3月19日 10時) (レス) id: 2b2618977d (このIDを非表示/違反報告)
りえ(プロフ) - シゲとのらぶらぶ見てたの誰だろー(つД`)ノ妄想が膨らみます！！ そしてシゲとこれ以上のらぶらぶがあるのかないのか・・・ドキドキ。あーお話にのめり込んじゃう！！！( ；´Д｀) (2015年3月19日 9時) (レス) id: 7fae1a3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
りえ(プロフ) - おはようございます☆バンビーナ、まさかのまっすーデザイン！！なんであんな生地足らない衣装にしたんろ・・・そして朝からゼウスのCM？スポット流れてて、まっすーの裸見ちゃって朝から悶絶してます！！！画像以外で見たの初めてかも・・・ドキドキしております。 (2015年3月19日 8時) (レス) id: 7fae1a3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：8nocchi
| 作成日時：2015年3月13日 15時
