Love pattern of twins

11〜妹side〜 ページ11

『サッカー部の小山先輩って知ってる！？
女の子にチョー人気ある！』



知らないはずないじゃん。

あんたよりずっと前から知ってるわ。

ミルクティー貰ったんだから。

優しくてカッコ良くて、頭だって良いんだよ？

夏休みだって大学入試対策の講習に出て部活もするような頑張り屋さんなんだよ。

あんなカッコ良いのにコンビニスイーツが大好きで、可愛い一面もあるし。

私にバイト頑張ってなんて笑いかけてくれるんだから。



小山先輩のことを遥花に教えたくなくて、知らないと嘘をついた。



『今日ね、後片付けしてたら荷物運ぶの手伝ってくれたの！
それでね、お団子ちゃん可愛いねって頭ポンポンされちゃった！
でね、お疲れって冷たいミルクティー奢ってくれたの♪』

「へー。良かったじゃん。」



耳を塞ぎたかった。

きっと遥花は大好きなミルクティーを買って貰って、とびきりの笑顔で可愛くお礼を言ったんだろう。



『Aも一緒に飲む？(笑)』

「いいや」

『えー？Aも好きじゃん、ミルクティー』

「さっき飲んだから、要らない」



小山先輩が遥花のために買ったミルクティーなんて飲みたくない。

私が好きなのはミルクティーじゃなく小山先輩だもん。

遥花よりずっと前から、私の方がずっと小山先輩のこと好きだもん。

小山先輩が可愛いって言ってくれたお団子、私だってしたかったのに。



いつもそう。

美味しい所は全部、遥花が持っていく。

ズルいよ。




遥花が部屋を出て行ったあと、悔しくて涙が出た。


〜〜〜

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