気まずい２人 (ページ23)

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顔ページ23

「結局、

次の日俺に話したこと
何も覚えてなさそうやったから、

俺も蒸し返したりは、
せんかったけどな。」

横ちゃんはそう言って、
紅茶を一口飲んだ。

「ごめんな、
突然こんな話して。

困るやんな。」

そんなことないよって、
軽く首をふることしか、
出来なかった。

「今日やって、、
言うつもりなかってんで。

でもAちゃんが、
そんな顔するから…」

ー顔？

「かんっぜんに
錦戸に会いたい顔やん。

その分やと、
すばるも気づいとんちゃう？

あいつ
人一倍そういうの気付くやん。」

だから、
聞いたの？

あの日。
お兄ちゃんが
私の東京の家に初めて来た日。

私、
そんな顔してた？

「会わへんの？」

そう聞かれて、
結局、

「・・会えないよ。」

そう答えるしかなくて。

お兄ちゃんは
「そっか。」って言っただけで、
部屋を出て行った。

会えないのと、
会いたくないのは、

違う。

そんなことは、
とっくの昔に気づいてる。