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OVER.18 ページ18

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プライドの高い及川さんには
恐らく仕事が出来るという事に関しては
恐らく絶対的な自信があっただろう

そして そんな及川さんに

付いて行こうと思った人は何人も
存在していただろうと思う




「私が 貴方に教えると思いますか?」




いたずらに笑うと、及川さんは
意外な対応だとでも思ったのか

数秒足らずだったが

目を大きく見開いていた




「……参ったなあ、本当に」

「じゃあ、私は もう上がりますね。それから明日なんですけど、用事があるので来ません」

「…それって牛若ちゃんと?」




むすっとした顔で尋ねられて

私は「まさか」と笑って

自動販売機の飲み物ブラックコーヒーを
購入して及川先輩に投げる




「ちょっ、」

「コーヒーって頭の疲れを取るらしいですよ?取り敢えず、及川さんは頭を冷やして下さいね」

「あ、ありがとう…?」




及川さんは手元にあるブラックコーヒーを
見て、ヘラリと嬉しそうに笑って

「俺、こういうのハジメテ」と言う




「でもさ、Aちゃん」

「?なんですか?」

「そういえば俺ブラックコーヒー飲めないや」




私は及川さんの手元にある


ブラックコーヒーを見て顔を赤くして
「先に言って下さい!!」と
及川さんの手元にあるコーヒーを奪おうとするが
ソレは及川さんによって
見事なまでにホールドされていて叶わなかった




「どういうつもりですか」

「今日はブラックの気分なんだよね」

「飲めないくせにですか」




うん、と嬉しそうに頷かれてしまえば
無理矢理に取るわけにも行かずに
私は大人しく及川さんの手元にある

ブラックコーヒーから手を離した




「それじゃあ、また、明後日ね」

「はい。それでは、お先に失礼します」




頭を下げて公安休憩所から遠ざかり
私は夜久に連絡をして
迎えの車の用意を支持した

もちろん、保険である




「A、随分親しくなったんだね」

「仕方ないじゃない。教育係よ」

「そうだね。あっ……それと、リエーフがAに謝ってたよ」




リエーフが?と頭の中を回転させると

USB下着事件が蘇ってきて
私は自分でもわかる程酷い顔をさせた




「それから、OVER昇進おめでとう。メンバーを早急に伝えろって影山から」

「そう、伝えておくわ」

「うん。それじゃあ、明日例の場所で作戦内容を伝えるから……呉々も感情移入しないようにね」




するわけないじゃない、と思い

研磨と別々の方向へ歩みを進め
窓の外を眺めたのだった




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小桃(プロフ) - アポロ12号。さん» ああぁぁプレッシャーになってたらゴメンなさい。受験勉強の合間に読ませていただいてます!気負わないで下さい! (2015年11月23日 18時) (レス) id: 625cc56c28 (このIDを非表示/違反報告)
アポロ12号。(プロフ) - りりぃさん» あああああ、ありがとう!! (2015年11月22日 7時) (レス) id: 03ac995b88 (このIDを非表示/違反報告)
アポロ12号。(プロフ) - むーぴょんさん» 能天気ズですね!!西谷と日向って、本当可愛い…緊張感とか飛ばしてくれそうだから、凄い… (2015年11月22日 7時) (レス) id: 03ac995b88 (このIDを非表示/違反報告)
アポロ12号。(プロフ) - 蛇王@マルチSさん» ありがとうございます!! (2015年11月22日 7時) (レス) id: 03ac995b88 (このIDを非表示/違反報告)
アポロ12号。(プロフ) - 小桃さん» 完結出来るよう頑張っていますが、続編に行く前に出来るのか。という謎の不安… (2015年11月22日 7時) (レス) id: 03ac995b88 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アポロ12号。 | 作成日時:2015年11月1日 22時

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