響子さんと王子 ページ29
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「言うのが遅くなって、本当にごめんなさい」
只のノーマルトリガーではないとは思っていたが、まさかだ。黒トリガーになりそこねたトリガー。
そんな物が俺のトリガー以外に存在しているのかもわからないが、もし母だと言うのなら、
俺にだけ使えるのもわかるし
俺のためだけに作られたかの様なスタイルにも頷ける
「響子さん」
「……」
「実は俺、本気でボーダー辞めようと思ってたんだよ。ボーダーなんか辞めて、俺が助けられなかった記憶を消して、ボーダーのせいにしたかった」
その方が楽だし、良い加減に逃げたくなるだろ、こんな嫌な呪いに蝕まれていく人生なんて。と言うと
響子さんは目を逸らして「ええ」と口にする。
「でも辞められなくなっちゃったな」
「！」
「母さんが黒トリガーになろうとしたって事は俺にこのまま市民を守れって言う事だ。よく言ってたからな、弱い奴を守れる人間になれってさ」
「ありがとう。Aくん」
何が？と笑うと響子さんは
「ボーダーを辞めないでくれて、ありがとう」と返した。俺はそんな馬鹿真面目な回答をする響子さんに「今日はやけに素直だな」と言って響子さんの横を過ぎる。
「Aくん」
「なに」
「玉狛支部、戻っても良いのよ」
「無理でしょ。俺は今、那須隊だよ」
それは違うわ、と首を振る響子さんに
首を傾げると響子さんはカバンの中から白い封筒を取り出して「私がこれだけの為にキミを呼び止めると思う？」と申し訳なさそうに笑った。
「これを受け取るか受け取らないかは君が決めて。但し、受け取らないのなら例のトリガーは本部で預からせて貰うわ」
封筒には如月AをS級隊員に推薦する、と城戸さん忍田さん、その他数々のボーダーの署名があり、俺は思わず顔を引きつらせた。
拒否権なんてないじゃねえか。
「玉狛とのランク戦には出たい」
「許可出来かねます。これだけのボーダーの署名を集める程、他との差が圧倒的だと言うのに何言ってるのよ。無理に決まってるでしょう」
「でもノーマルトリガーならよくね？」
「ダメです」
響子さんって意外とケチくせえよなあ、と口を尖らせると「それでAくんは玉狛支部に戻るの？どうするの？」と言われて「戻らねーけど」と返すと
「それなら良かった」と言われて
嫌な予感がして顔をしかめた。
「君には本部長の護衛を任せたいの」
「いや、本当にふざけんな」
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天霧 - とても良かったです。小南と付き合えて良かったです。推しの一人なので嬉しいです。 (2021年2月20日 3時) (
レス) id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - 最高でした (2019年3月7日 20時) (レス) id: af3085a075 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で大好きですもし今後他の作品を作る予定があったらワールドトリガーの出水か三輪の姉か妹作品で銀魂かKか転生したらスライムだった件とコラボかトリップか転生した作品が読んでみたいです説明が下手だったらすみませんこれからも凄く応援します。 (2017年10月31日 16時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
アポロ12号。(プロフ) - 春夏秋冬-ﾋﾄﾄｾ-さん» ありがとうございます！！( ；∀；)すんごい嬉しいです、、、黒バスの方は更新が遅れる時もあるかもしれませんが完結させる為に頑張ります！！！ (2017年3月27日 12時) (レス) id: f785069a8a (このIDを非表示/違反報告)
春夏秋冬-ﾋﾄﾄｾ-(プロフ) - 完結おめでとうございます(*^^*) お話が面白くていつも楽しみながら読ませて頂きました！黒バスのほうも興味があるので、是非とも読ませて頂きますね(笑) アポロさんのファンとして、最後までお付き合いさせて頂きます(*^^*) (2017年3月27日 11時) (レス) id: 456f6d648e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アポロ12号。
| 作成日時：2017年3月12日 12時
