【WT】猫かぶり王子��

3バカと当真 ページ17

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「よっ、面白いモン持ってきてやったぜ」

「あ、当真さんじゃないすか。久しぶり、遠征の時ぶり位ですか？つか何、その怪しい飲み物」

「隊長から貰った。素直になる薬。効果は人によるみたいだけど大体1時間って所だ」

「へー」

「んで、使ってみたいやついるだろ？」




は？いませんけど？という顔のバカ3人に

当真は「馬鹿か！Aさんに使うだろココは！！」と3人の頭を資料で思い切り叩いて瓶を机に置いた。




「きさらん先輩に滅茶苦茶disられたら俺流石に泣くから嫌なんだけど。しかも素で思われてるって事じゃん」

「それな、俺も泣くんでパス」

「え、じゃあ俺貰うわ」




奇跡のバカ米屋陽介は机の上の瓶を大切に手にとって揺らしてみたりして眺める。出水も緑川も、コイツ本当に命知らずだな、と思って呆れた顔で米屋を見るが確かに本心は気になるといえば気になる。

というか、知りたい。本気で。




「まって、よねやん先輩。やっぱり俺も欲しい」

「いやいらねえっつってたじゃん、お前ら。俺明日にでも玉狛行って栞と一緒にAの事いじり倒したろ」

「まって！！俺も行きたい！玉狛俺も行く！！！」

「はい、むり〜〜」




軽くあしらわれた緑川は頰をパンパンに膨らませて当真に「もうないの！！？」と摑みかかる勢いで言うが当真も、それしかねーよ、と言って

そのまま扉の向こうへと消えてしまう。




「槍バカ」

「ん？」

「焼肉でどうだ」

「乗った！！！」




まってずるい！！いずみん先輩も中々ずるいよ！！！と騒ぎ立てる緑川にピースサインを送る出水は中々エゲツない男だ。

こう言う所は米屋とAに似て最悪だ。




「素直になるってどう言う事なんだろうな、アイツぶっちゃけ何時も素直じゃん？スゲエ気になる。つかコレ何回分あんだろ」

「使ってから考えようぜ」

「んじゃ、玉狛行くか」

「よしきた」




立ち上がったかと思えば素直になる薬とかいう薬を鞄に詰め込んで出水と米屋はニヤニヤといやらしい表情を包み隠す事なく廊下を突き進む。

緑川は流石に若干引いた。




「出水は俺の親友だ、とか言われたら俺もう爆死」

「お前が親友な訳ねえだろ。俺だっつーの」

「よねやん先輩もないでしょ。きさらん先輩の親友は強いて言うなら遊真先輩か俺でしょ。迅さんとかは家族枠みたいだし」

「お前と弾バカはない。俺か空閑」

「ふざけんな、俺か空閑」

「もう満場一致で遊真先輩で良くない？」









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