【名探偵コナン】Maple

LIFE.33 ページ33

vermouth.side





私達の間で内密に進められている計画
『メイプル暗殺計画』。
ジンは勿論キャンティなんかも

彼女の実力を甘く見ているはずがなく

疑わしいメイプルを殺害しようという計画だ




「一之瀬A、コイツに間違いねえな。ベルモット」

「間違いないわ。でもジン本当にやるつもり？」

「当たり前だ。キュラソーのメール文はバーボンやキールは兎も角メイプルは明らかに庇われていたからな」




それは確かに、と納得せざる得ない

無理がある直し方だったのだから
キールやバーボンは逃れられても
メイプルに何時か火の粉が降りかかるのは解っていた




「で？どうやって殺すのよ。あの子の勘の良さと動体視力、そして射撃の腕なんかは組織の中で見てもかなり上。殺すのは一苦労よ」

「鈴木財閥主催のパーティーを知っているな」

「ああ、近々ある。例の如く海の上でやるっていう あのパーティーでしょう？」




自分で言っておいて今更ながらハッとする
海の上には逃げ場はない
つまり中に数人上空から数人で

確実にメイプルを仕留める作戦ね




「普通の乗客を巻き込んだら騒ぎになるわよ」

「フンッ、騒がせておけ」

「ふふ、お気に入りのメイプルの暗殺には手の込んだ演出をするんでしょう？楽しみにしているわ。ジン」




逆にジンにアレだけ好かれているのだから
その演出の中には必ず、
公安をやめてコッチに来い、という台詞がある

ただあの子がソレに乗っかるかは別




「あの方からも盛大にやれ、と言われているからな」

「私達全員を欺くような子よ。それこそ、銀の弾丸にもなりかねないような子だもの。当然ね」




そこで漸く奥からキャンティが顔を出し
コルンも一緒に現れる

あら、もうそんな時間なのね




「ベルモット、キール。お前達は中だ」

「OK。ジン」

「他の連中は奥のヘリで上空からヤツを狙え」




どちらに転んでも

メイプルに幸せなこれからはない

公安を裏切って組織に着くか
只々殺されるのか




「可哀想なくらい不幸な子」




こんな組織に潜入しなければ
輝かしい未来があったはずなのに
メイプル、貴方って可哀想ね

せめて最後に笑って死んでくれる事を望むわ




「You’re my sunshine.」




まるで悲劇のヒロインみたいねメイプル

だって貴方は公安を裏切らないでしょう？
貴方は素直で馬鹿な子だもの
それじゃあ、貴方を好きなバーボンは報われないわね




「……貴方って本当に、馬鹿だものね」






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