【名探偵コナン】Maple

LIFE.27 ページ27

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辿り着いた医務室で事情もロクに説明せずに
ベットの上に転がると
慌てた様に「き、緊急で搬送を」なんて

重症なのかもしれない、と思わせる声が飛び交う




「大丈夫ですよ、痛くないし」

「！！？も、もっと問題です！！」

「大袈裟なんですってば」




目を細めてケラケラと笑うけれど
向こうは あくまでも本気な様で
私の方を見てから、近くの電話を手にとって

救急車を要請していた

まあいいよ。警察病院以外なら




「あのーー……」




声をかけようとしたとき、

いきなり電気が落ち
外から明らかな発砲音が聞こえたので
私は血相を変えて窓の外を確認した




「あっ、もしかして鈴木様がご企画されていた花火が上がっているんですかね。電気を消すのも演出？」

「……そんなわけないでしょう」




花火にしては一気に上がりすぎだ

そもそも上がっていないし
それに暗くて解りづらいが彼処に僅かに見えるのは
組織で保管されているヘリ




「……恐らく組織は、降谷くんが爆弾の解体を終えたのに気付いたのね」

「立花さん、傷口がもっと開いちゃいますから！！せめて体勢を変えてくださいッ！」

「あ、ああ……ごめんなさい」




観覧車を集中的に狙っているけど
一体組織は何を狙っているのだろう
それに先程まで散っていた攻撃が

いきなり一箇所を集中的に狙い始めている




「どういう事、……」




狙う相手がいるという事？


それは誰？降谷くん？
いや、彼の容疑は晴れたはずだ
それなら、シェリー？いや気付かないだろう

もう1人しかいないーー…




「……キュラソーなの？」




疑わしき事実だけれど
組織が何をする為に此処に来たのかを
読み取っていけばキュラソーにしか辿り着かない

彼女、まさか組織から……

ラムから逃れようって言うんじゃ




「立花さん、もう直ぐ車来ますからね！」

「停電しているのに良くもまあ、そんなに明るくいられるものね」

「患者様を安心されるのが役目ですから！」

「いや私は落ち着いてるから」




考えるのはよそう

向こうには、あの赤井秀一と
公安エリート捜査官の降谷くんがいる
それに、コナンくんも




「あっ、来たみたいですよ！」

「随分と早いのね」

「丁度近くを走ってたみたいなんですよ」




ふうん、と特に興味もなく
大人しく運ばれて救急車の中で横になって
車の天井をみていると

救急車は 間もなく走り出す




「久しぶりね？メイプル。傷の具合はどうかしら」





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