LIFE.26 ページ26
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先輩に痛い所を突かれた私は
何も言う事なく黙って腹を抑える
もう既に抑えるだけで手に血液が付着する
もう隠すにしては限界を超えている
振り向かれたら怒鳴られて
直ぐさま病院送りだろう
「変なプライドは捨ててくれないか。一ノ瀬。約束しただろ、絶対死ぬなって、俺を置いて逝ったら俺はお前を許さない」
「人が死ぬみたいな言い方だね、降谷くん」
「お前は無理をするのが好きみたいだからな。ドMなのもココまで来ると周りが苦労するんだ、と思い知らされたよ」
コチラの顔なんて見もせずに
お前の事なら解る、とでも言われている様だ
君と松田くんは何時もそうだ
不器用な伊達くんの方が私は楽だったなあ
「ココは危なくなる。そんな危ない場所でお前を守りきれる自信はない。出来れば水族館の医務室で休んでいて欲しいんだが」
「守られなくても私は平気よ」
「それなら俺に今ここで絶対を誓ってみろ、立花」
ようやく振り向いた降谷くんは
困った様な怒っている様な悲しんでる様な
不思議な顔をして私の方を見た
言わないでくれ、みたいな顔をする癖に
私に絶対を誓え なんて酷すぎる
「……ズルいなあ、降谷くんは何時も」
「全くだ。ズルいやり方でしか優秀なお前を守れない自分が腹立たしくて仕方ないよ」
「死なないでね?私だって、もう同期で知り合い降谷くん位しかいないんだから、死なれたら恨むからね。一生」
フラフラと立ち上がって
腹を一生懸命抑えながら歩いていると
降谷くんの方から
ビリビリと布を破く音が聞こえる
「わっ、!」
かと思えば、白い布が飛んできて
もしかして、と視線をやると
若干だけれど先輩の着ているTシャツの
下の裾が切り取られていた
「代用出来るものが、これ位しか無くて悪かったな」
「何も言ってませんけど」
「目は口ほどに物を言うは本当らしいな」
「私がどんな顔してたと?」
先輩は いよいよ、私の質問を無視したが
ウザいのと同時に
早く私をこの場から追いやりたいのだろう、と
そういう真意が読み取れたので
私もフッと笑みを浮かべてから
「有難く使わせてもらいます」なんて笑う
「それじゃあ、またね。万年2位くん」
「何時の話をしているんだ。早く行け」
「怪我さえしてなければ最後まで此処に入られたのに。本当最初から最後までツイてないなあ…」
唯一ツイている事といえば
ここから医務室の距離が水族館という
建物よりは近い事くらいだ
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アポロ12号。(プロフ) - ここなっつさん» 安室さんは、もう存在が可愛いから そうなっていくんだろうなって((( はい!!続編多分あるので頑張ります!(^O^) (2016年5月29日 20時) (レス) id: 03ac995b88 (このIDを非表示/違反報告)
ここなっつ(プロフ) - 番外編の安室さんがかわいすぎてキュン死にしそうです…(鼻血) 続編、楽しみにしてますね!!! (2016年5月29日 20時) (レス) id: 3b5c4fd1b3 (このIDを非表示/違反報告)
アポロ12号。(プロフ) - 南湖さん» ハッ!!ありがとうございます!!! (2016年5月29日 10時) (レス) id: 03ac995b88 (このIDを非表示/違反報告)
南湖(プロフ) - 皿も""片付けのに""になってます。 (2016年5月29日 10時) (レス) id: 160e01a0b4 (このIDを非表示/違反報告)
Spica(プロフ) - そうなんですか…!自分の作品にもCSSを取り入れたいと思っていまして…親切に答えて頂きありがとうございました! (2016年5月28日 14時) (レス) id: 470242e22b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アポロ12号。 | 作成日時:2016年5月25日 18時