【名探偵コナン】Maple

LIFE.22 ページ22

.





風見さんが観覧車に乗った、と
私達に連絡してきた頃
私達は丁度水族館に到着した

途端降谷くんは黙って観覧車を見つめていた




「あの観覧車のライトの色、キュラソーの持っていた五色のカードの……」

「立花。用事が出来た。下は任せるぞ」

「え！？ちょっと！！」




降谷くんが何処かに走って行くのを見て
溜息をついてから後を追いかける
まったく、一応上司のくせに勝手なんだから

どうせ また赤井さんでしょ！！




「ーー……A！！」

「へ！？」




名前を呼ばれて思わず立ち止まって
振り返るとコナンくんが息を切らしていた
一体どうしたと言うのだ

ああ、もう。降谷くんは逃すし！




「無事だったんだね……じゃなくて！！大変なんだ！ココの車軸にーー…いいから来て！！見た方が早いよ！」

「ちょっ、引っ張らないでよ〜〜！」

「いいから！！早く！」




コナンくんって焦ると
本当敬語とかもないよね、普段もないけど
私のが一応年上なんだけど……

まあ、良いんだけどさあ！！




「コレって……」

「ああ、」




車軸に張り巡らされているコード

良くばれなかったな、多分だけど
つい最近張り巡らされたコードなのだろう
でなければ点検の時点でバレている




「何処に繋がってーー……」




コードが一つに束ねてある場所を見つけ
コードが全部消火栓に繋がっていた

間違いない

ーー……組織の、




「この消火栓の中に起爆装置があるんだ」

「……この手の奴には扉にトラップが仕掛けられていてね。私でも解除出来ると思う。でも中の爆弾は降谷くんの方が確実かも、」




その言葉にコナンくんは
「安室さん来てるの！？」なんて
血相を変えていうのだから

本当小学生らしくないなあ、なんて笑う




「私の予想、安室さんも赤井さんもいるよ」

「！！どこに！？」

「心当たりはあるから、トラップを解除したら私が行ってくる。彼処は危ないからなあ」




降谷くんの車から道具盗んできて良かった

なんて工具の入った箱をリュックから取り出し
扉のトラップの解除に取り掛かる




「A、無事で良かった」

「私が死ぬ訳ないでしょ？でも今回はちょっとだけ危なかったよ。久しぶりに本当に死ぬかと思った」




でも、とトラップを解除した扉を開けて

コナンくんに笑って言う




「死んでも良かったけど、降谷くんだけ残して私が死ぬなんて、そんな事できないでしょ」




そんな事したら

松田くんに怒られちゃうもの





.

LIFE.23→←LIFE.21

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す