LOVE.27 ページ27
.
廊下に出てすぐの所に居辛そうに、さらに気まづそうに顔を逸らしている轟くんに、ああ聞いたのか。悪い事したなあ、なんて苦笑い
何だか、ちょっと申し訳ないかも
そう思って、ごめんね、と轟くんに笑い
もう手大丈夫だよ、と続ける
「……悪い、聞いた」
「真面目な話する時、出久くん、から緑谷くんになるっていう癖、私全然治らないんだよね〜。轟くんもそういう時ない？」
「悪い」
「もう、大丈夫だってば。昔の話なんだし！！それに今はもう、本当に恋愛感情はないんだよ？」
もしかしたら厳しい言い訳に聞こえているのかもしれないなあ、なんて考えながらも、私の言うことが真実だ、と伝える事の難しさに早くも挫折しかけた
唯一の救いは出久くんには伝わっている事
それから彼が私を好きではない事だ
「ねえ雅野、もうSHR始まるんだけど」
「へ！？もうそんな時間！！？ていうか態々迎えに来てくれたの！？ありがとう！物間くん！」
「別に。ていうか何でキミはそんなにA組の奴らと仲良くなってるの？あんまり関わるなって言ってるだろ」
「あはは、ごめんごめん」
あっけからん、と笑って言うと物間くんは呆れた様な、でもそれでいて優しい様な、そんな顔をするから私としても困ってしまう。もっと困ってしまうのは、私から目を逸らした物間くんが完全に。
完全に轟くんに敵対心を燃やしているところ
火花を散らしている様にさえ見える
「ウチの優秀な雅野に手を出されると困るんだよね。A組の中でもキミは賢そうだし、何しろあの有名ヒーローの子どもらしいからね。兎に角、クラスの連中にも言っておいてもらえるかな」
「自分で言えばいいじゃねえか」
「ああ。勿論、最終的にはそうさせてもらうよ。体育祭の宣戦布告を含めてだけどね」
どうみても物間くんの一方通行の敵対心だってクラスの人は言ってたけど、こういうのを見る限りだと、そういう訳でもない様な気がする
轟くんが例外なのかもしれないけれど
出会い方さえ違っていれば2人は仲良くやっていそうなのに、勿体無いなあ
「雅野、兎に角。悪かった。それだけ伝えにきた……じゃあな、また、明日」
今までなら聞く事のできなかったであろう、轟くんの その一言ひとつで私は顔をパァと明るくして轟くんにブンブンと手を振る
その様子が物間くんは、また気に入らないらしく、教室に帰るまでに散々説教された
物間くんは心配性だからなあ……
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 434人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アポロ12号。(プロフ) - 南崇朱雀さん» ありがとうございます！！（≧∇≦）かっちゃんは可愛過ぎてヤバイですよね！！ヤバイ！はい！！発育の暴力……確かに八百万さんくらいは発育よさそう、、。カラオケ！私も行かせたい、、！！後は早く轟くんと仲良くなってもらって、かっちゃんに暴走してほしい… (2016年9月30日 7時) (
レス) id: f785069a8a (このIDを非表示/違反報告)
南崇朱雀(プロフ) - 文才凄い…爆豪君も出久君も口調が把握出来てるの尊敬します！あとアポロさんのかっちゃん可愛すぎですか。夢主、発育の暴力。俺とは正反対だな。カラオケとか行かせたいですね。応援してます！ (2016年9月30日 1時) (レス) id: e4024f0505 (このIDを非表示/違反報告)
南崇朱雀(プロフ) - 文才凄い…爆豪君も出久君も口調が把握出来てるの尊敬します！あとアポロさんのかっちゃん可愛すぎですか。夢主、発育の暴力。俺とは正反対だな。カラオケとか行かせたいですね。応援してます！ (2016年9月30日 1時) (レス) id: e4024f0505 (このIDを非表示/違反報告)
アポロ12号。(プロフ) - くまさん» 文才が凄いなんて……あああ！！ありがとうございます！頑張ります！！！ (2016年9月28日 20時) (レス) id: f785069a8a (このIDを非表示/違反報告)
アポロ12号。(プロフ) - まったりさん» ありがとうございます！！！頑張ります！！ (2016年9月28日 20時) (レス) id: f785069a8a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アポロ12号。
| 作成日時：2016年9月27日 13時
