胡蝶家末妹は出来損ない【鬼滅の刃】

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「何故貴方がそれを付けているのです？ 」


夜も深けた頃、柱合会議から帰ってきたのか背後から姉様の声が聞こえてきた


誰に問っているのだろうかと周りをキョロキョロ見渡すも、近くには誰もいない


「貴方に言っているのですが。」


姉様は冷淡な声で私のミスを指摘した


それは酷く他人行儀で姉が妹に話すような話し方ではなかった


姉様の顔には表情さえ無い


けれども私は『姉様に認識されている』ということだけで浮き立つような気分になる


どうしよう


姉様と話すことが久しぶりすぎてなんていえば良いのか分からないのだ


黙りこくっている私に苛ついたのか


「聞こえてますか？ もう一度聞きます。何故貴方がカナヲの蝶の髪飾りをつけているのでしょうか。」


『…カナヲがくれたんです。』


やっと言葉がでた


「そんなことするわけないでしょう。」


姉様は一刀両断に言いきり


私の髪から無理矢理髪飾りをとった


一緒になってブチブチとひきちぎれる髪の毛


少し痛くて顔をゆがめてしまった


そんな事を意にも介さない姉様は


髪飾りを見つめながら


「そういえばお館様から言われましたよ。貴方の調子はどうかって。貴方が今任務を休んでいる理由は姉さんの死因に関する精神的な問題らしいですね。
自分が出来損ないの理由を姉さんのせいにするなんて恥ずかしくないのですか？」


そうおっしゃった


言葉の一つ一つが胸に刺さる


すべて事実の事なので当然言い返せるわけもなく思わず拳を握りしめた


でもここで黙っているわけにもいかない


私は何か弁明しようと口を開いた

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