胡蝶家末妹は出来損ない【鬼滅の刃】

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「呼吸か？」


彼はキョトンとした顔で尋ね返した


『はい。私…』


なんと言えば良いのだろう


呼吸を使えない、と堂々と言うのは恥ずかしい


『色々な呼吸に興味がありまして！！』


我ながら苦しい言い訳だ


一般の隊士が呼吸に興味があるってなんだ


「そうか！じゃあ俺の呼吸について教えるよ。」


一瞬顔をしかめた炭治郎さんはまた明るくそう言った


多分これが嘘だということも気づいているのだろう


触れてこないだけこの人は優しい









炭治郎さんは水の呼吸の使い手らしい


『水柱の冨岡さんと同じなんですね。』


と何となく言えば


「師範が同じだからな！鱗滝さんはすごい人なんだ。」


と笑顔で返してくれる


そうか、師範が同じなのか


炭治郎さんと話すのは楽しいなぁ


私が話しかけても嫌な顔をしない彼に好意を抱いた


よし、そろそろ本題に入ろう


『もしよろしければ水の呼吸の使い方を教えて頂くことって出来ますか？』


「使い方か？うーん…肺をこう、こうやって大きくするんだ。そうしたら血が驚いて骨と筋肉がブォンブォンってなるからそこで留めるんだ。あとはとにかく鍛える！！」


手や身体を大きく動かして伝えてくれた炭治郎さん


『…ありがとうございます。』


お礼を言ってみるものの何を言っているかサッパリ分からない


ブォンブォンってなんなんだよ


優しさは十分に伝わるのだが


ただ単に教えるのが下手なんだな


1人考えを巡らせていると


「ところでAはなんの呼吸を使うんだ？しのぶさんと同じ蟲の呼吸か？」


今度は炭治郎さんが聞いてきた


…そこは触れないでほしかった


絶対この人天然だ


匂いで考えてることわかるなら人の地雷ぐらい分かるだろ


『そろそろ時間なので帰りますね！』


全速力で走って屋敷に逃げた

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