努力家の少女は嫌われ者【約束のネバーランド】

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ドクンッ


心臓の音が早くなる


貴「…え？」


思わず聞き返してしまう


ママはいつも通りのとても美しい顔をしてもう一度言ってくれた


マ「だからね、貴方の里親になりたいって人が来てくれたのよ。おめでとう。」


聞き間違いではなかった


涙腺が緩みそうになる


だって


──────凄く嬉しかったのだから








マ「みんな聞いて、良い知らせよ。Aの里親が決まったの。急だけれど今日の夜出立よ。」


翌日の朝ごはんの時間、ママがみんなに私のことをお知らせしてくれた


大部分は『どうでもいい』という顔をしていた


が


恐怖と怯えが混ざったような顔をした人も1人いた


でもそんな事は関係無い


私はもう二度とこの人達と会うことはないのだ


どう思われていたってこのハウスで今1番幸せなのは里親の決まった私だろう









鼻歌交じりで荷物をまとめる


ママがくれた本とママがくれた人形とママのつくってくれたテスト勉強用の問題集


よし、全部ある


努力をすることをやめて本当に良かったな


今までどうしても叶えられなかった望みが


とうとう叶えられた


嬉しいなぁ


自然とにやけてしまう顔を抑えることなく、白では無い色の服に着替える


バンッ


不意にドアが開いた


なんだろうと思ってみてみると


そこには私の語彙力では到底表せないような顔をした


あの人がいた

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