努力家の少女は嫌われ者【約束のネバーランド】

22 ページ23

レイside


Aが指輪をしている


その事に気づいたのは夕食が終わった後だった


指輪をしている事自体はどうでもいいことなのだが


問題はどこでその指輪を手に入れたかだ


基本、小さい子が誤飲をしてしまう可能性のある指輪や腕輪、イヤリング、ネックレスなどの装飾品は誤飲を防ぐためハウスには置かれていないはずだ


置いておく必要も無いしな


となると方法はママから貰った、その一択になる


何で指輪を貰えたんだ？


俺のようにママのスパイをしてそのご褒美としてもらったのか？


いや


俺の他にスパイはいないはずだ


もし居たとしてもAでは無いだろう


あいつはスコアも高くないしそれほど頭も良くないからそんな器用に立ち回れるはずない


少し勘が鋭いだけだ


そんなことを悶々と考えていても埒が明かない


そう思い、Aに声をかけた









快く、とは言えないが貸しては貰えた


ママがご褒美という目的で指輪を渡すわけない


渡すなら人形などの危険の無いものだろう


となるとこれはーーー


試しに花の飾りの部分を


叩いてみたりぶつけてみたりするが全然壊れない


…丈夫すぎるだろ


ならばと思い医務室からパクってきた医療用のメスで切ってみた


小さくてなかなか難しい


が


パキっと言う音がしてなんとか割れた


内部には無数の細いコードが詰まっている


やっぱりな









.









.
レ「発振器だ」

23→←21

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す