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イブラヒム side
Aの声が震えていた。目線も合わなくてほんとにちっちゃい子供がわがままを言うような、そんな感じ。
きっとAは甲斐田に言われた言葉が解けない鎖のようになって前に進めないんだよな。
イブラヒム「はぁ、……」
ほんと、なんて言うか頼りになんのか、ならないのかわかんない人だよな〜子供っぽいっていうか。
俺がため息ついたからかわかんないけど真っ赤な顔をして顔を上げた。
「……、!やっぱり言わなくて、」
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ま、こういう所もいちいち恋しく思っちゃってる俺もだいぶ重症だよな。まじ。
イブラヒム「頑張れ。」
逃げようと甲斐田の部屋を飛び出そうとしたAの肩を掴んでそう伝えた。
「……、
ありが、と。」
ふにゃっと笑った笑顔がまた可愛くてとりあえず甲斐田の布団を出して渡してほぼ無理やり部屋から押し出した。
「え、イブちゃんご飯もうすぐ多分出来るし一緒にリビング、」
イブラヒム「ちょっとやることあってすぐ後で行くから、先いってて〜」
「そ、っか!わかった。あ、ありがとね!イブちゃん!」
イブラヒム「ん。」
Aは布団を持ってこっち向いて笑顔でお礼してリビングに戻って言った。
イブラヒム「はー、しんど。」
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貴方 side
「布団、持ってきました!」
リビングに行くとローレンが布団を受け取ってくれて、机の上を見れば豪華なご飯がならんでいた。
んわ、……全部私の好物ばっかだ……!!!なんで!?
伏見「なんで私の好物ばっか!?って顔してるっすね〜」
後ろから取り皿をもったガっくんが話しかけてきた。
「ガっくんよく分かったね!」
伏見「刀也さんが全部教えてくれたんすよ!」
剣持「好きな食べ物が子供の時のまんまで逆に安心しましたよ。」
「なんかバカにされてる気しか……。」
伏見「まーま!とりあえずAはここ座って置いてくださいっす!」
「いや、私も手伝っ」
夢追「明日Aは頑張らなきゃいけないし、こういうときは甘えて座っといていいんだよ。」
立ち上がろうとした私の肩を押してそのまま椅子に座らせられた。
「……じゃあお言葉に甘えて。」
そう言うとリビングにいるみんなは優しい笑顔で笑っていた。
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しばいぬ - 続編把握です!!めっちゃこの小説好きです!!!! (2022年8月16日 22時) (レス) @page50 id: bd60be6b86 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 続編把握です!ほんとにずっと楽しませて頂いてます! (2022年8月16日 22時) (レス) @page50 id: e6b77afed7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぱ - めっちゃいい!続編把握です! (2022年8月16日 20時) (レス) @page50 id: fc3bb1dad2 (このIDを非表示/違反報告)
こころ - 続き待ってます!更新楽しみにさせてもらってます!………ここ1日に7回は開いて更新されてないか見てます… (2022年8月14日 19時) (レス) @page49 id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)
クレナ - 今回の話も最高でした!続き楽しみにしてます!ご無理はなさらぬように… (2022年8月14日 15時) (レス) id: a6f032d968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なぴ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=6cb8663f2f980bc57bbdf32b25f0e2a8...
作成日時:2022年6月27日 21時