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「あ、私何か手伝います!」
加賀美「あ、なら、……イブラヒムさんと甲斐田さんの部屋から布団持ってきて貰ってもいいですか?あと1枚足りなくて。」
「あ、了解です!、……って、あ…」
リビングにある布団の枚数は7枚で、もうひとつ持ってきたら8枚、………1人だけ、……、
加賀美「…………、甲斐田さんは明日のため奈幸さんのいる方に泊まってます。多分明日の朝イチには帰ってくるかと、」
「……あ、ぁ、なるほど!……それじゃあ私とってきま」
加賀美「……、……Aさん、少しいいですか?」
加賀美さんは私の手を引いてリビングの外にでた。
「……えっと?」
加賀美「……これを。」
小指につけていたシルバーの指輪の片方を外して私の手のひらに乗せ、握らせた。
「ちょ、こんな高価そうなもの!」
加賀美「これは明日の大企業のパーティーに出席するためのチケットのようなものです。私はもう既にもうひとつ持っています。
……無理に来いとは言いません。ただ、Aさんが何かに悩んでいるなら、きっとそれは役に立ちます。
明日の無効化魔法の時に、行くかどうかの答えを聞きます。それまでに考えておいて下さい。
…………私はAさんの悩まず、一直線に向かって行く姿がとても好きです。」
そう加賀美さんは言うと私の頬をスリっと撫でてリビングの方に戻って行った。
「……っ、」
ダメ、……、
イブちゃんと甲斐田くんの部屋にダッシュで向かってノックもせずに2人の部屋の中に入る。
イブラヒム「うお、、ってどしたん」
「……布団、」
イブラヒム「……あー布団はいだはるの部屋にしまってあるな、ちょい来て。」
玄関で立ち止まってた私の手をわざわざ引いて1つの部屋に入る。
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これ以上、甲斐田くんの邪魔しちゃダメ、なのに。
「……、どう、しよう……。」
ガクンと膝に力が抜けてぺたりと座り込む。
イブラヒム「……A、?」
目の前に見える魔法の本の多さ、勉強し途中なのであろう、机にはボロボロになってるノートとプリント。
全部、全部魔法に関連してるものばかり。
「……っ、……ダメ、なのに、なぁ、……。」
もう、……私は甲斐田くんを魔法の道に戻すことしか、……考えられて、ないよ。
気づけば私は、少しだけ涙を流していた。
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しばいぬ - 続編把握です!!めっちゃこの小説好きです!!!! (2022年8月16日 22時) (レス) @page50 id: bd60be6b86 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 続編把握です!ほんとにずっと楽しませて頂いてます! (2022年8月16日 22時) (レス) @page50 id: e6b77afed7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぱ - めっちゃいい!続編把握です! (2022年8月16日 20時) (レス) @page50 id: fc3bb1dad2 (このIDを非表示/違反報告)
こころ - 続き待ってます!更新楽しみにさせてもらってます!………ここ1日に7回は開いて更新されてないか見てます… (2022年8月14日 19時) (レス) @page49 id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)
クレナ - 今回の話も最高でした!続き楽しみにしてます!ご無理はなさらぬように… (2022年8月14日 15時) (レス) id: a6f032d968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なぴ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=6cb8663f2f980bc57bbdf32b25f0e2a8...
作成日時:2022年6月27日 21時