104 page ページ6
.
あれからほとんど気まずいまま日はどんどんとすぎていって、もう今日は甲斐田くんが出ていく日当日。
みんなやっぱり甲斐田くんの選んだ道を応援したい気持ちもあるっぽいけど、それ以上に離れることの寂しさがつらいようだった。
もう既に甲斐田くんの部屋は何もない状態になっていて、甲斐田くん自体も車が来ている門のほうに向かってる状態。
生徒会のみんなリビングで携帯とか何もいじらずただボーッと何かを考えてるようだった。
「……みんな、甲斐田くんの所行かなくていいの?」
長尾「俺は、行ったら絶対、引き止めちまうから……」
弦月「僕も多分、……」
不破「甲斐田が決めた道だから応援しないといけないのはわかってるんだけど、ね。」
「……」
みんなきっとこれ以上甲斐田くんを困らせないようにしたいんだ。甲斐田くんの決めたことを否定せず、受け入れたいんだ。
私は静かにリビングを出て門の方まで向かう。きっと甲斐田くんが来て欲しいのはみんなだと思うけど……あっちに行っても頑張ってって伝えたいから。
三枝「漣さーん!」
門まで歩いてると後ろから三枝さんに呼ばれる。三枝さんも来たんだ。
「三枝さんもお見送り?」
三枝「うん。やっぱりお見送りぐらいはしようと思って。」
2人で歩いて門の方まで行けば黒い車に甲斐田くんが乗ろうとしてる姿がみえる。
「……ほんとにお別れなんだ、。」
三枝「……」
.
甲斐田「……、漣さん、あっきーな?どうしたの?」
車の窓から顔を出してこっちを見てる甲斐田くん。
「……お見送り。あっちにいっても頑張ってね、」
三枝「寂しくなったらいつでも帰ってきていーからね!笑」
甲斐田「……あははっ、ありがとう。みんなにもありがとうって伝えておいて。」
「……うん。」
甲斐田「……それじゃあ、僕は行くね。」
窓を閉めて手を振る甲斐田くんは笑顔で、私は彼と同等の笑顔で見遅れているのか心配だった。
あの日言ってた甲斐田くんの言葉がずっと心に引っかかってる。
だけど時間は待ってくれなくて、私は無理にでも甲斐田くんの転入を受け入れなければならなかった。
.
.
5月が終わり、6月に入った蒸し暑い日の事だった。甲斐田くんは魔法学園を去り、魔法学院に行ってしまった。
1914人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「2j3j」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雫 - 続編、、、!?おめでとうございます! (2022年6月27日 20時) (レス) @page50 id: ebfa202b93 (このIDを非表示/違反報告)
清掃員C(プロフ) - 更新を楽しみに仕事頑張ってます。応援してます。 (2022年6月27日 3時) (レス) @page50 id: 3f76f8d206 (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - え、めっちゃ好きです!一気見しちゃいました! (2022年6月26日 11時) (レス) @page45 id: cae50ca1cb (このIDを非表示/違反報告)
奏來 - いつも、更新してくれて、ありがとうございます!!。もっといろいろな、ライバーさんたちを出してほしいです!、がんばれ! (2022年6月24日 22時) (レス) @page45 id: 6b3a3f58bd (このIDを非表示/違反報告)
なな - 最新ありがとうございます!kidよ強く生きろとか思いながら見ました!次のながれが楽しみです (2022年6月23日 0時) (レス) @page39 id: e7d939d8f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なぴ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=6cb8663f2f980bc57bbdf32b25f0e2a8...
作成日時:2022年5月6日 18時