救世主 ページ32
「ボロッボロに……負けた……。」
どのゲームも負けをかっさらっていくAを見かねてトランプゲームにシフトした。
賢章「はい、次Aちゃんの番。」
ミントス「……あれ、ここで遊んでたんですね。」
「あ、おかえりなさい。」
用事から帰宅した様子のミントスがAの手札を覗き込んだ。
ミントス「何してるんですかこれは？」
「大富豪です、次は私が出す番で。」
ミントス「ふーん……。」
さっとミントスの手がAの手札に伸びた。
ミントス「はい、これ出して。」
「これ？」
ミントス「そ、このゲーム俺が勝たせてやりますよ。」
自信ありげにミントスが笑って見せた。
次もその次も、Aはミントスの指示に従ってカードを出した。
「あ、がり。」
Aが信じられない、という声を漏らした。
先生「すっげ！ぶっちぎりじゃん！何したのミントスさん。」
ミントス「ちょっと手を貸しただけですよ、Aさんの引きが良かっただけ。俺しるこさんの手伝いしてきますね。」
それじゃ、とミントスがしるこの手伝いに行ってから暫くして、しるこがリビングにやってきた。
しるこ「やっと整理終わった〜！！遅くなったけど三人ともいらっしゃい。賢章さんと直接会うのは初めてでしたよね。しるこです。」
賢章「お邪魔してますしるこさん！しるこさんも一緒に神経衰弱しますか？」
まだ始まったばかりのほとんどまだペアの揃っていない机の上を見た。
しるこ「うーん、今度にしよっかな。今回は見てるだけで。」
賢章、花江、先生が順にカードをひっくり返していく。
先生「くぁーっ外した！絶対ここらへんだと思ったんだけどなー……。」
「次は私か。」
しるこ「あ、待って。」
Aがカードを引こうと手を伸ばしたところを止められる。
しるこ「その右に二つ隣のやつと、花ちゃんの真ん前のやつ引いてみて。」
言われたとおりにひくと、スペードの3とダイヤの3。セットだ。
しるこ「次はAちゃんの左手のところのやつと真ん中のやつ。」
ハートの8とスペードの8。また揃った。
「お、すご……。」
ゲームが終わるころには半数以上がAの手元に集まった。
「しるこさん、記憶力いいですよね。」
しるこ「うん？そうかも。」
「なんていうか……。」
何でもないように去っていったしるこを見届け、Aが言った。
「ポテンシャルが高いですね。」
三人が頷いた。
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みき - 何回も読んでます、素敵な小説ありがとうございます！これからも頑張ってくださいね、応援してます。 (2022年8月21日 17時) (
レス) id: 17c35a2d90 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ましゅまろさん» わわっ無知晒してましたありがとうございます！直ちに修正いたしました！本当にありがとうございます！！ (2022年4月2日 19時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ - 『お庭で』のお話で『沈丁花』という言葉が出てきたんですけどふりがなは『ちんちょうげ』です。細かくてすみません。！ (2022年4月2日 15時) (レス) @page18 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ねぎしさん» ねぎしさん、コメントありがとうございます！なんと……！それは光栄です！ぜひ一緒に応援していきましょう！ (2021年10月20日 17時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ねぎし - あっ、私も雷平気ですが花火は無理っていう…夢主ちゃんと同じですね、運命かn(((面白かったです！私実はまめこさんの小説見てからBin TRollさんの動画見始めたんです！！つまり、Bin TRollさんの動画見始めたきっかけはまめこさんだったんですよ！（話のオチは…） (2021年10月17日 15時) (レス) @page37 id: 28dad0896f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ | 作成日時：2020年7月12日 12時
