深山と世界の ページ30
ピンポーン、とチャイムが鳴った。
「はーい。」
ドアホン越しに声を掛けると、花江の返事が返ってきた。
花江「あ、花江でーす。遊びきたよー。」
「はーい、今開けます。」
ガチャ、とロックをはずす。
「いらっしゃいです、どうぞ〜。」
？？？「お邪魔しまーす。」
聞き覚えのある声にAはぎょっとして振り返った。
まじまじとお客さんを見た。
「賢しょ……小野賢章さん、で、お間違いないですでしょうか……？？」
完全に日本語が迷子だった。
賢章「あ、はい！小野賢章さんでお間違いないです！」
それでも信じられないのか、Aは硬直している。
数秒後、硬直と同様に唐突に動きを取り戻した。
「え！！小野賢章さ……え……！？」
Aは手で口を覆いもう片手で自分の腕をぎゅっと掴んでいる。
花江「Aちゃん俺の時と反応違いすぎない？」
「いやそれは……その……小野さんは……あの……ハリーに声をあててらっしゃるのがその、はい……あの。」
あまりの照れように若干のジェラシーだ。妹が自分の友達のファンだった……みたいな感じ。
先生「あれ、Aさんハリーポッター好きなんだっけ。」
「元々好きなのは本のほうなんですけど、映画もやっぱり好きです。」
映像で見るとやっぱり変わりますし、と言葉が続いた。
リビングへ案内し、キッチンでお湯を沸かした。
「キャラメルラテのスティックもありますけど珈琲とどっちがいいですか？」
先生「僕は珈琲で。手伝おうか？」
花江「僕はキャラメルラテで。賢章さんは？」
賢章「俺もキャラメルラテで。」
「はい、コップ運ぶだけなのでお手伝いとか大丈夫ですよ。ありがとうございます。」
お菓子の入ったボウルを出し、トレーにコップを三つ並べる。
「どうぞ。」
花江「ありがと。今日はちょうどAちゃんにも用があったんだよね。」
Aは少しいやそうな顔をした。
「……何ですか。」
Aの嫌な顔にも理由がある。以前唐突にやって来た花江にいきなりホラーゲームをやらされたことがあり、一週間花江からの連絡を無視した。
それがきっかけで親しくなったのもまた事実だ。
花江「そんなに警戒しないでも今日はホラゲじゃないって。今日は賢章さんも一緒にボードゲームしようと思って。」
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みき - 何回も読んでます、素敵な小説ありがとうございます！これからも頑張ってくださいね、応援してます。 (2022年8月21日 17時) (
レス) id: 17c35a2d90 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ましゅまろさん» わわっ無知晒してましたありがとうございます！直ちに修正いたしました！本当にありがとうございます！！ (2022年4月2日 19時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ - 『お庭で』のお話で『沈丁花』という言葉が出てきたんですけどふりがなは『ちんちょうげ』です。細かくてすみません。！ (2022年4月2日 15時) (レス) @page18 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ねぎしさん» ねぎしさん、コメントありがとうございます！なんと……！それは光栄です！ぜひ一緒に応援していきましょう！ (2021年10月20日 17時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ねぎし - あっ、私も雷平気ですが花火は無理っていう…夢主ちゃんと同じですね、運命かn(((面白かったです！私実はまめこさんの小説見てからBin TRollさんの動画見始めたんです！！つまり、Bin TRollさんの動画見始めたきっかけはまめこさんだったんですよ！（話のオチは…） (2021年10月17日 15時) (レス) @page37 id: 28dad0896f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ | 作成日時：2020年7月12日 12時
