＊＊＊ ページ19
かるてっとがAの体を自分に寄せ、画面が見えやすいように調整する。
かるてと「どう？見える？」
距離が近い。ちょっと落ち着かない。体が強張る。
「見えます。」
初めこそ落ち着かなかったものの、人の体温を感じられるのは少し心地がいい。
Aはかるてっとが相手を撃ち倒すのを見ながらウトウトと現実と夢を彷徨っていた。
「……。」
いつの間にか眠っていたAにかるてっとが上着を掛けた。
かるてと「やっぱ疲れてたんじゃん。」
Aのさらりとした髪に触れた。
かるてと「おやすみ。」
しるこ「ただい……ま。」
ガチャリとドアを開けたしるこは、Aとかるてっとがソファーで肩を寄せ合って寝ている姿を見て声を落とした。
しるこ「なんだ、仲よさげじゃん。」
写真アプリを開き、二人の姿を収める。
満足げにそれを保存し、かるてっととAにブランケットを掛けた。
じらい「ただい……しるこさん？どうした？」
じらいちゃんはソファーを見てニコニコしているしるこに怪訝な目を向けた。
しるこ「しぃーっ、かるてっとさんとAさんが可愛いことになってるから。」
じらいちゃんがAとかるてっとの姿を見て、パッと口を押さえた。
じらい「……かわいい。」
じらいちゃんもカメラを構えた。
花江「Aちゃーんお昼なに食べたい……あれ、しるこさんとじらいちゃんどっか行ってた？」
しるこ「うん、みんなが庭で遊んでる間にお散歩がてら買い物してきた。パスタ作るからもうちょっと待ってて。」
じらい「花江さん見て、Aちゃんとかるてっとさん。」
じらいちゃんは花江にAとかるてっとの写真を見せた。
花江「え……かわい……。」
Aとかるてっとの目が覚めたのは昼の三時を回ってからだった。
「ごめんなさい完全に寄り掛かってました……。」
かるてと「俺もごめん重くなかった？」
「全然、ちょっとくらいです。」
かるてと「うわーほんっとごめん！俺まで寝る気はなかったんだけど！」
二人の微笑ましいやり取りを眺め、先生が唐突に立ちあがった。
先生「さて、二人も起きたことだしそろそろお暇するか。」
花江「えーもう帰るのー？」
花江はみんなとトランプに興じていた。
先生「お前明日は仕事だろ。連絡してるとはいえ奥さんにも心配かけてんだから。」
先生「じゃあ最後に交換してない人連絡先教えて！また来るから！」
花江「Aちゃんも！」
「えっ私もですか？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 247人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みき - 何回も読んでます、素敵な小説ありがとうございます！これからも頑張ってくださいね、応援してます。 (2022年8月21日 17時) (
レス) id: 17c35a2d90 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ましゅまろさん» わわっ無知晒してましたありがとうございます！直ちに修正いたしました！本当にありがとうございます！！ (2022年4月2日 19時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ - 『お庭で』のお話で『沈丁花』という言葉が出てきたんですけどふりがなは『ちんちょうげ』です。細かくてすみません。！ (2022年4月2日 15時) (レス) @page18 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ねぎしさん» ねぎしさん、コメントありがとうございます！なんと……！それは光栄です！ぜひ一緒に応援していきましょう！ (2021年10月20日 17時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ねぎし - あっ、私も雷平気ですが花火は無理っていう…夢主ちゃんと同じですね、運命かn(((面白かったです！私実はまめこさんの小説見てからBin TRollさんの動画見始めたんです！！つまり、Bin TRollさんの動画見始めたきっかけはまめこさんだったんですよ！（話のオチは…） (2021年10月17日 15時) (レス) @page37 id: 28dad0896f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まめこ | 作成日時：2020年7月12日 12時
