休憩 ページ18
そういえば、とAは気が付いた。
「しるこさんとじらいちゃんはどこに……？」
辺りを見回すが庭にもリビングにも二人の姿はない。
かるてと「ここの中では見てないですよ、庭にいないんですか？」
「いえ、いなかったです……。」
かるてと「何か用事でもあったんですか？」
ない。なんとなく気になっただけだ。
表情からそれを悟ったのか、かるてっとはニヤッと笑った。
かるてと「案外Aさんって分かりやすいよね。表情に出てるし。」
「そ、そうですか？」
かるてと「俺が言うんだからだいぶ顔に出てますよ。昨日も疲れてるけど楽しいんだろうなーと思って見てたし。」
とりあえず座んなよ、とかるてっとがソファーの隣をポフポフ叩いた。
Aは言われるようにソファーに腰かけた。
かるてと「大丈夫？疲れてない？」
「大丈夫ですよ。」
沈黙。
かるてと「……Aさんはスマホでゲームとかするんですか？」
かるてっとが再び視線をスマホに落としながらAに質問した。
「あー……します。でもギルドとかある交流必須のやつはやらないです。」
Aが深くソファーに沈んだ。
かるてと「へー、交流が苦手とか？」
「そうですね……私は一人で過ごすのが好きなので、ゲームでまで無理に誰かと繋がりたくないかなって……。」
この話題はちょっとまずいかな、とAは今更思った。ゲーム実況の、元々はオンラインから始まった関係の人達にこんな話をして大丈夫なのだろうか。
「あ、でももちろん始まりが何でも友達になれるのはすごいですし、あの、私にその交流の形が合わなかっただけで否定するつもりとかは、その。」
かるてっとが笑った。スマホからは銃を乱射する音が聞こえる。
かるてと「ありがと、俺に対して気ぃ使ってくれたでしょ。」
「かえってすみません……。」
Aはソファーに沈んでいた体を起こした。
かるてと「いや、全然。それよりもっとゆったりしなよ。」
ぐい、と体を引き寄せられた。知らない匂いが鼻をくすぐる。恐らく柔軟剤。
ちょうどかるてっとのゲーム画面が目に入った。
じっと画面を見つめていると、かるてっとが視線に気付いたようにふっと笑った。
かるてと「見る？」
「あ、ごめんなさい、勝手に見て。」
かるてと「いいよ、ちょっと姿勢変えるから待って。」
☆
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みき - 何回も読んでます、素敵な小説ありがとうございます！これからも頑張ってくださいね、応援してます。 (2022年8月21日 17時) (
レス) id: 17c35a2d90 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ましゅまろさん» わわっ無知晒してましたありがとうございます！直ちに修正いたしました！本当にありがとうございます！！ (2022年4月2日 19時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ - 『お庭で』のお話で『沈丁花』という言葉が出てきたんですけどふりがなは『ちんちょうげ』です。細かくてすみません。！ (2022年4月2日 15時) (レス) @page18 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ねぎしさん» ねぎしさん、コメントありがとうございます！なんと……！それは光栄です！ぜひ一緒に応援していきましょう！ (2021年10月20日 17時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ねぎし - あっ、私も雷平気ですが花火は無理っていう…夢主ちゃんと同じですね、運命かn(((面白かったです！私実はまめこさんの小説見てからBin TRollさんの動画見始めたんです！！つまり、Bin TRollさんの動画見始めたきっかけはまめこさんだったんですよ！（話のオチは…） (2021年10月17日 15時) (レス) @page37 id: 28dad0896f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ | 作成日時：2020年7月12日 12時
