恋煩い。[ 2 ] (ページ9)

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「慎太郎大丈夫かな〜……」

「あいつ風邪とか引かなそうなのにな」

『今日お見舞い行こうかな、元気って言ってたけど心配だし……』

「俺も行く！！！」

「馬鹿俺とジェシーは今日呼び出しあるから行けねーよ」

そうだったあ〜……としょんぼりするジェシーはなんだか大型犬みたいで不覚にもかわいいと思った。

「北斗、慎太郎にお大事にって言っといて」

「俺は早く来てね待ってるよ〜！って！！」

『ふふ、うん、ちゃんと伝えとくね』

落ち着いてる樹と、さっきまでしょんぼりしてたのにすぐ元気になったジェシー。
慎太郎の家に行ったことがあるジェシーに場所を教えてもらって、近くのコンビニでゼリーとか買って行くことにした。

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『お邪魔しました〜。慎太郎、ゆっくり休んでね』

「うん！ありがとね！」

思っていたより重症そうじゃなくてよかった。
ゼリーもすごい喜んでくれたし、明日には学校行くからね！と謎にこっちが励まされた。

わざわざ玄関までお見送りしてくれた慎太郎の家の扉を閉めて後ろを振り向くと、そこには女子高生が立っていた。

「……あの、！」

『っ………』

「松村北斗…くん、ですよね」

『…はい』

よかったらそこでお話しませんか？とファミレスの方を指差した。
何故か断っていけないような気がして、分かりましたと返事をした。

よりによってファミレスかぁ……

「…あ、名前言わなきゃですよね。」

知ってます、と言いたかった。
でも、言えずに次の言葉を待った。

「寺坂真弥です。近くの音色高校に通ってます」