恋煩い。[ 2 ] (ページ7)

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・樹side

「気づいてないとでも思ってるかもしれないけど、あいつ最近荒れてんだよ」

『は……？』

・

時は少し遡る。

1人で廊下を歩いていると偶然高地先輩に会った。最近話さなくなったなーとか思ってたら向こうから名前を呼ばれた。
「話あんだけど」と少し真剣な顔で言うから、あまり人気のないベンチの所まで移動した。

『久しぶりだね高地先輩、話ってなに？』

「…大我と北斗のこと」

人気がない所をわざわざ選んだのに、きょろきょろと辺りを見渡して小声で言った。
隣に座ってる俺でも危なかったくらいに小さかった。
あ〜なるほど、と返すと、困ったように眉を下げる先輩。

…ふーん、噂のあざとい高地優吾ってこういうことか。

そして冒頭に戻る。

「北斗たちに全然会わねえし、大我から聞く話にも最近の北斗の話は出てこないし。でもなんかあったってのは分かるんだよ。本人に聞くのはさすがに気まずいから教えて欲しい」

高地先輩はなんだかんだ言って色々手伝ってもらってたし、言ってもいいんじゃないかと思って全部話した。先輩の言ってた元カノを見たところから、諦めるつもりで向かった最後の委員会の話。
委員会のやつは俺もその日家に来た北斗から聞いたものしか知らないから、断片的になっちゃうけど。