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・・京本side
「初めの頃に言ったこと、覚えてるかな…私は周りから反感を買いやすいって話。」
『、うん』
真弥が言うには、元々あの子達からは違う理由で、無視されるだとかそういう軽い嫌がらせのようなものを受けてた。真弥はあの子たちが自分に関わってこようが無視しようが特に気にしていなかったから、そのまま放置していたんだそう。
そしてあの日、放課後に呼び出されて、俺の名前を出された。｢京本くんに関わるな。別れろ。｣そう何度も言われ続けた。守らなかったら京本くんがどうなるか分かってるよね？と脅されもした。と。
「今考えたら、あの子たちになにか出来るなんて思いもしないけど。……あの時は、冷静に考えられなくて、大我くんから離れなきゃっていう気持ちでいっぱいだった。」
「それから両親に話して、家で勉強するようにした。
親にも話せないことがあるだろうからって考えてくれた両親が、カウンセリングみたいな形で定期的に精神科に通ったりもしてた。」
『…じゃあ、』
「…うん。大我くんが思ってるような事は起こってないし、ずっと元気にやってたよ。」
だから、大我くんのせいなんか思ってないし、恨んでもないよ。
むしろ、ありがとう。
最後まで私の味方でいてくれて。
そう言われた途端、目頭が熱くなる感覚と同時に、視界がぼやけた。それが自分が涙を流してると気付くまでそう時間はかからなかった。
真弥の前で泣くなんてダサいな、と思っていても、聞いた話から知った真実と感謝に感情が抑えられなかった。
ずっと大切な人を守れなかった自分を憎んでた。恐怖を抱いてた。でも実際本人から聞いた話は、俺の存在が支えになっていた。
その言葉が、今までの俺を救ってくれた気がした。
「………だからね、大我くん」
「もう罪悪感で潰されそうになる大我くんは見たくないの。……私は、大我くんが幸せそうにしてる所を見たいって思ってるよ。」
『っ俺も、真弥には…幸せになってほしい。あの時、俺が幸せに出来なかった分まで…俺より素敵な人って言えるくらいの人と、出会ってほしい』
「うん、そうだね。……これからお互い素敵な人見つけて、幸せになろう？」
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作者名：みょん | 作成日時：2023年12月21日 17時
