恋煩い。[ 2 ] (ページ2)

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「じゃあこのクラスはカフェやるのでいいですかー？」

「異議なーし！」

　周りの高校からしたらちょっと遅めかもしれないけれど、原石高校も遂に文化祭の準備が始まった。

これから1ヶ月、合間合間を縫って雑用をしなければいけない。特に部活とか委員会に入ってない人はこき使われるんだって。……はあ、行事ごとにマジになっている女子たちに振り回されるのを考えただけで怖い怖い

「なーんかもっと言い争い起こると思ってた“俺はメイド喫茶がいい！”とか“男子キモイんだけど！！”とかさ〜」

『慎太郎……』

「“ちょっとお！男子！ちゃんとやって！！”とかさー」

『樹まで……』

勝手に妄想している2人はもう置いておこう。
声を高くして再現してるのも絶妙に…キモイ。

準備の班は男女混合らしい。理由は男子だけの班のセンスとか信用出来ない！だとか。
なんだそんなに信用がないのか俺たちは。あながち2人のモノマネもあっているのかもしれない…なんて思ったり。

「みんなごめんね！俺部活忙しくてなかなか来れないかも…！でも来れる日はめっちゃ頑張るからね！！」

「忙しいところはしょーがないよね〜」

「森本くん頼りにしてるよ〜」

女子ともコミュニケーションを取るのが得意な慎太郎は既に打ち解けて話している。
俺は緊張しすぎてそんなの無理だよ……

「ちなみに今日残れる人いる？デザインは元々何となく決まってるし、早めに材料とか買っときたいんだけど…」

「俺残れるよー北斗も残れるだろ？」

『あ、うん』

「2人ともありがと〜！女子は私とみなが残れるから放課後買い出し行っちゃおっか」

「おっけー」

女子との会話も殆ど樹が相手してくれてる。…ほんと申し訳ない