92 奏side ページ43
────それから数ヶ月。
おれたちアルスマグナは、驚くべき成長を遂げた。
事務所への所属も決まって、メジャーデビューをさせて貰った。
シングルやDVDや雑誌、いろんなグッズなんかも作って貰った。
次のシングルなんて、芸人さんとのコラボだ。
ただ普通にダンス部として活動してきただけだったのに、こんなに成長出来るなんて。
現在おれたちは、ちゃんと進級して、ちゃんと学校にも行っている。
朴は2年B組へ。
おれとアキラは3年A組。
担任はケント先生だ。
タツキ先輩は、榊原財閥の跡取りの勉強ということで、専門の大学へ進学した。
でも、ちゃんと今まで通り、アルスマグナとして活動している。
先生、アキラ、おれ、朴は、毎日部活としてダンスをする。
タツキ先輩は、九瓏ノ主学園に来られるのは休日や週末だけだが、それでもこっちまで来てくれる。
必ず週に1回は、5人でダンスの練習をする。
ダンス部に入ってきてくれた後輩たちには、週1で部活は無しと伝えて。
5人で揃って練習するときは、部室には5人と1匹だけ、と決めたから。
そして今日は、タツキ先輩が来てくれる日。
タ「こんにちは〜!」
朴「タツキ先輩久しぶり〜!」
奏「こんにちは。」
ア「ちゃーすタツキ!」
ケ「タツキ久しぶりだなぁ!」
今日は新作動画の撮影日。
タ「ねぇ聞いてよ奏くん!今日ぼく大学で歩いてたらさぁ〜!」
奏「また間違えられたんですか?」
タ「そうだよ!ぼくは男の子なのに!」
タツキ先輩は、よく大学で女の子に間違えられるらしい。
コンちゃんを抱いているからだろうか。
ケ「女の子に間違われるくらい可愛いってことじゃねぇか。」
タ「ぼくはカッコよくなりたいんです!」
ア「可愛いタツキと可愛いコンちゃんが一緒にいたんじゃなぁ...」
朴「女の子だと思いますよね〜!」
タ「えぇ〜っ!」
5人揃うと、おれたちは前と変わらない。
部活前にグダグダと話して、それでもダンスはしっかりやって。
Aがいた頃と...
何ら変わりない。
本音を言えばキリがない。
Aと進級したかった。
メジャーデビューもAと一緒に。
ずっと一緒にいたかった。
おれたちはAのお陰でここまで来られたんだ。
Aに感謝しないとですね。
A、ありがとう。
姿はなくても、Aはずっとダンス部のマネージャー。
おれたちのことを支えてくれる、大切な妹であり仲間。
本当にありがとう。
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みかん - 何回か読ませていただいていますが、読む度に涙腺崩壊です。素晴らしい作品だと思います。(*≧∀≦*)これからも頑張ってください。 (2018年4月27日 21時) (レス) id: 6c1f076e18 (このIDを非表示/違反報告)
樹里(プロフ) - 完結おめでとうございます!ついつい感情が入って泣いてしまいました。とても感動的で、でも少し切なくてとても素晴らしい作品でした。! (2017年9月10日 12時) (レス) id: 34ee493c96 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - kotohaさん» コメントありがとうございます!!読んでくださって本当にありがとうございました!!また他の作品もよろしくお願いします!! (2017年5月6日 16時) (レス) id: de685403dc (このIDを非表示/違反報告)
kotoha(プロフ) - 完結おめでとうございます!いつも更新楽しみにして読んでました!お疲れ様でした( ..)" (2017年5月6日 2時) (レス) id: 483ce233f9 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - あさべるさん» コメントありがとうございます!!こんな作品に涙してくれるなんて...嬉しい限りです!!また別の作品でも楽しんでいただけたら嬉しいです!!本当にありがとうございました!!これからもよろしくお願いします!! (2017年5月6日 1時) (レス) id: de685403dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこ | 作成日時:2017年2月4日 20時