29 *Made me notice ページ29
*NO side
Gaster「結論から言うと…、Chara王女は助からない」
静かな日。さらにその研究員の周りも静かになった。"助からない"
こんな事があっていいのだろうか。
皆、困惑している。現実を受け止められない。
家族になってから時間が少なくとも、確実に情はわいている。大切な我が子。
Asriel「そんなっ!!なんで、なんでよぉ、Chara」
同じ子であり、親友の彼は泣いた。疲れても疲れてもずっと彼女のことを思い、泣き続けた。
Toriel「Chara…、」
母親も静かに涙を流し
Asgore「クッ、何故、何故早く気付けなかったんだ!」
父親は、自分の行動に後悔した。
Chara「…いいよ。気付かなかったボクも悪いんだから。」
初めは彼女を助けるために。新聞も手配した。聞き取り調査もした。いろいろした。
だが、願いは叶わなかった。いや、叶えられなかった。彼女の家族は自分を悔やんだ。
Gaster「でも、残り僅かですがまだ時間はあります。…だから、最後の願いというものを聞いてみたらどうでしょう。」
Asgore「…あぁ、そうだな。ありがとう。そしてすまなかったなGaster」
*落ち着きを取り戻したようだ。
Chara「…ボクは、姉さんと思い出の場、…故郷にある黄色い花が咲く花畑に行きたい。」
Toriel「でも、バリアが張られてるのよね…」
また、静かになる。
Gaster「…、一時的だがバリアを開けることが出来るかもしれない。僅かな時間…だが」
Asgore「ほんとか!?」
Gaster「でも、小さい隙間を開けることしか出来ない。だから…、」
Asriel「ボクが出ることになるんだよね」
驚く。彼は冷静になった。さっきまで泣き続けていたのが嘘のようだ。
Toriel「そんな、危ないこと…」
Asriel「ボクより、Charaの方が危ない状態なんだ!怯えている暇もない!だから、"絶対"に行く!」
*彼は、ケツイを抱いた。
決意した目をしていた。
Gaster「まぁ、そこら辺は家族の方で考えてもらうとして…、すまないね。力になれなくて」
Asgore「いや、Gaster博士にはいろいろと助けてもらってるよ。今やるべきことも気づかせてくれた。
ほんと、感謝しきれないぐらいさ」
最初とは違い、穏やかな目をしていた。
Gaster「それじゃあ、帰らせてもらうよ」
最後にその研究員は何も無いはずの天井を見て言葉を発した。
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作者名:アイカ。 | 作成日時:2021年3月29日 20時