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飛行樹の話はどこまでが本当なのかAにはわからなかったけど、目の前の男の子は褒められると嬉しそうにするので、Aは何も言わず愛想笑いを浮かべながらも話に耳を傾けていた
「へえ、すごい。確かに貴方なら早くシーカーに選ばれたりするのかもね」
「ふん、父上もそう言ってた。僕が選ばれなかったらそれこそ犯罪だってね｣
どの自慢話にも褒めたり肯定してくれるAに、男の子は満足そうだった
リウと比べるとまだ子供らしさが残るAだったが、同じ歳の子と比べると、流石にAの方が大人びていた
気分が良くなり興奮しながら話していたせいか、綺麗に纏められたオールバックの髪が、ひと束だけ彼の額にかかる
それをAはじっと見ていた
「そういえば、あなたの髪ってすごく綺麗ね」
「？君だって似たような髪色じゃないか」
「私のは日に焼けたせいで色素が薄くなったブロンドってだけだよ。貴方のはとても綺麗。それにちっとも傷んでないし、しっかり手入れしてるのね」
男の子は照れたような、動揺した素振りを見せた
「み、身なりにはそれなりに気を付けている。身なりがだらしない奴は何をやってもダメだからね」
「ふ、ふふ、そうかもね＿＿
きっとホグワーツでは、素敵な毎日が待ってると思うの。たのしみね」
Aがそう言うと男の子は一つ咳払いをして、調子が戻ったようにまた話し始める
「...そうだ、君はどの寮に入るか決めた？入りたい寮に入れるってわけじゃないけどね。ま、僕はスリザリン以外ありえないよ。僕の家族はみんなそうだったんだから」
そう聞かれた時、少しだけ困ってしまった
入りたい寮なんてなかったし、正直どこでもよかった。でも目の前の男の子は、自分の発言を待っているわけで。
無難にレイブンクローとでも言うべきだろうか？
代わりに応えるようリウへ視線を向けると、いつの間にかAの手から教材を取って会計を済ませたようで、もう外に出る所だった
ああ、通りでいつもより静かなわけだ
「リウ！...ごめんね、入りたい所はないんだけど、君と同じ寮に入れたら嬉しく思うよ」
そう言って片割れの後ろを追いかけた
男の子は名前も知らない少女の後ろ姿を、見えなくなるまで見つめていた
×
「ちょっと、置いていくなんて酷いんじゃない？」
「置いてくつもりはなかったけど。...あー、杖が楽しみで」
「.........ウソばっかり」
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くらげ(プロフ) - ゆばちゃむさん» コメントありがとうございます。続きを更新したつもりがコピーしていた非公開のお話が公開済みになってしまっていたようです。ご指摘ありがとうございます、助かりました;;修正後本来のお話を公開致します (2月9日 18時) (
レス) id: ecfffd224b (このIDを非表示/違反報告)
ゆばちゃむ(プロフ) - 初コメ失礼します！とても素晴らしい作品を読めてとっても嬉しいですありがとうございます！最新話が2個前の話と同じ内容ですがこれはバグなのでしょうか、？もしお時間あれば確認してくださるとありがたいです！ (2月9日 18時) (レス) @page18 id: 56d433994e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらげ | 作成日時：2023年9月13日 14時
