保健委員の子供 ページ3
「お、おいひぃ…」
餓死寸前の体に甘みが染み渡る〜。
脳みそがおいしさでこれでもかという程
歓喜で溶けちゃいそう
「あ、お姉さん!手怪我してますよ!」
「えっ!嘘…」
乱太郎と呼ばれる子供が差した方向の
右手を見るとたしかに、手のひらが血で
赤くなっていた。
心当たりは1つある。
森の中の鋭い葉。ここに来る前の森に
鋭い葉がいくつもあるのを見た気がする
きっとそのどれかが当たったんだろう。
「多分…ここに来る前の森で
鋭い葉が何本かあったから…そこで
傷ついたんだと思う」
情けないね、とすこし笑いながら言うと
子供は大慌てし始めた
「え!?あの森ですか!?
それきっと、毒性の葉ですよ!」
「えっ?そうなの?!」
今は薬も包帯もなにも持っていないし
どうしようかと考えていたら
「じゃあ、学園で手当てしてあげれば?
ここから近いし」
さっき団子をおかわりしていた子が言った。
「え、それは…さすがに申し訳ないよ…
私は大丈夫だから、みんなは気にしないで」
笑顔で応えると
「いえ!ダメです!私は保健委員だから
怪我をしている人をほうっておけません!」
私は困った。
さすがに団子まで貰って、怪我の手当て
なんてほんとうに申し訳なさすぎる話だ
また再度断ろうとしたら
3人の子供に連れられ半場強引に
その「学園」へ連れていかれた。
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作者名:優奈 | 作成日時:2023年8月31日 0時