忍術学園学園長に大切な人を奪われた【忍たま】 (ページ16)

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手紙ページ16

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忍術学園学園長
大川平次渦正へ

猪名寺乱太郎を殺されたくなければ

忍術学園生徒全員を連れて、

焼き焦げたツキヨタケ城へ来い

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手紙を書き終えた私はそれを城の者に
渡した

着物を脱いで背中にある惨い火傷の傷を
鏡を通して眺める

「おんなじだね。私と」

雑渡さんは顔の包帯を取り顔を見せてくれた
その表情は優しくて大人っぽい

「私はね、君に誰も人を殺して欲しくないんだ。今ならまだ間に合うよ、殿に見つからないように逃がしてあげる」

彼の口から紡がれるそんな慈悲の言葉

「もういいんです。手遅れだから…。

あの時、私はやはり嘘を着いていたようです

人を殺す覚悟が出来ていなかった。

でも、今は、違います
私は私の恩人の子供を誘拐してしまった。
恩を仇で返した
もう戻れません」

その言葉を受け取らなかった

少女の年齢に合わないなにか悟ったそうな
顔の表情を見た雑渡は「…そっか。わかった」と彼もまたなにかを悟った。

少女は蝋燭の火を消して部屋を出ようと扉を開けた時

「これが終わったら君をこの城で雇うよ
殿もそうしようとしてる、だから、
死なないでね」

足が一瞬止まったがすぐに少女は扉を閉めた
少女の顔は長い黒い髪の毛に隠れて見えない