忍術学園学園長に大切な人を奪われた【忍たま】 (ページ11)

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感動する穴の中ページ11

連れてこられたのは、
正真正銘間違いなく穴だった。だれが
どうみたってこれは、穴だ。

私は、「穴」はなにかの隠語だと
思っていたので実際に連れてこられるのは
「地下牢」などかと思っていたが、

これは穴だ。

喜八郎という少年は深く掘られた穴に
縄で縛られている私を「よいしょ」と入れて

「じゃあ、また後で〜」

と言い残して、消えてしまった。
こんな状況にも関わらず、感動した
それは、この「穴」。入った人が土で
汚れないような加工をしており、なぜだか
座っていてもちっとも、お尻が痛くならないのだ。

我ながら掘られた穴に、感動する日が
来るとは思わなかった。

でも、すぐに気持ちは切り替わる。

「…目的を遂げていない…。
殺してない…。」

私の本来の目的は、穴に感動することでは
ない。復讐相手を殺すこと。
どうにかしてこの穴から出なければ…

そう思ったものの、手足は縄で拘束
されているし、ここの穴は深い、
もし、縄が取れたとしても、私が
登れるだろうか。
それでもし登ったとしても、
学園は警戒線を張ってている、今度こそ、
目的も遂げずに私が殺されてしまう。

そんなネガティブな思考が頭を埋めつくした

「でも…こんな所で、諦めたくない。」

「大丈夫…？」

上から私を心配する言葉が降ってきた。