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01-1 恋人昇格 ページ1

此奴はまた突然家に来た。
急に押しかけて来ては、特に私と話をするでもなく
此奴の家にもあるテレビゲームに熱中する。
私には彼のこの行動の本意がわからず、今日のようなことが度々あっても、私も彼を気にとめず過ごす。

例によってまた家に来た彼
何回目かはわからないし今更感はあるけれど、
今日彼にあることを仕掛けようと思う
テレビゲームを楽しむ後ろ姿
その後ろのベッドで漫画を読んでいた私は
「ねー」
『ぅわ、ちょ、なに?』
勢いよく床へ座り直し此奴に急接近
するとまるで幽霊でも見たかのような反応をするから、少しムッとした。
「そんな驚かんでも。私の家なんだから私がいるのは当然やん」
『いや俺今ゲーム中やん』
「だからそれ!なんで態々私の家に来てゲームだけしかせんの?」
『はぁ?お前と何をするん』
「私と何もしんならここ来る意味は!?」
『…』
これは予定外。ゲーム中にちょっとベタベタして反応を見てみようとしただけだったが、少しムカついて思っていたことを直ぐにペラペラと喋ってしまった。
いつもと違う私の剣幕に怯んだのか
それとも本気で何故か考えてるのか
彼はここで押し黙ってしまった。
「ぁいや、あの『俺と』
手元のコントローラーを見つめた彼が私の言葉を遮る
『なんかしたいん?俺と』
私も同じようにコントローラーを見つめた
けれどその視線は彼の言葉によって他の場所へ
『こっち向けや』
彼の顔を見ると悪戯っぽく笑っていた
先程の真顔はどこへ行ったのか
『何がしたい?言って?』
「え、いや別に」
『嘘やんなんでそんな目泳ぐ?おもろ』
「いや私はただここに来る意味を…」
『意味なんかなくね?必要なん?』
「えぇ…」
『遊びたいんかや?』
「はっはあ?」
完全に形勢逆転。確実にこの状況を楽しんでいる此奴がとても腹立たしい。
『なんでもしたるやん。なあ』
ニヤニヤを抑えきれていない顔を本気で殴りたい。
という気持ちは抑えて、
本来したかったように此奴を揶揄ってみることに
「なんでもすんの?本当に?」
『おー。付き合ってやるわ』
「言ったよ?」
『執拗いて、なんなん?』
口調は多少荒くてもまだ顔は笑っている
そんな此奴の手を優しく掴む
少しびっくりした様子の彼、
幼馴染でも流石に手を繋いだのなんか初めてだった。
「大人がすることしようよ」

01-2→



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作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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柊夜(プロフ) - ふうかさん» コメント有難う御座います。どのようなシチュエーションが宜しいですか? (2019年9月15日 11時) (レス) id: b4e6c63585 (このIDを非表示/違反報告)
ふうか - いちゃいちゃしてるやつが見てみたいです、! (2019年9月14日 11時) (レス) id: 636d50d055 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柊夜 | 作成日時:2019年9月3日 6時

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