ハリー・ポッターと碧い瞳の少女

14話 ページ15

(どうしよう...店内をこれ以上ぐちゃぐちゃにしたらやばい。)


店内はAが試し振りをするたびに物が壊れていき、今はボロボロである。


(...ん？)


貴「オリバンダーさん、あの杖は？」


Aは近くにあるのに1度も試し振りをしていない杖の箱を指さした。


オリバンダー「おお、これですかな？これはサクラの木にドラゴンの心臓の琴線、30cm。」


オリバンダーは箱から、1本の黒っぽく銀色のようなもので繊細な模様の施されている杖を取り出した。


オリバンダー「サクラは死をもたらすほど強力な杖が出来ることが多いが、ドラゴンの心臓の琴線と組み合わせると並外れた自制心と精神力を持つ者にしか扱えなくてな、なかなか持ち主を選ばない杖なんじゃ。
しかし、フォーサイスさんなら...」


試してください。とオリバンダーさんに杖をわたされた。


Aが一振りすると杖先から星のようにキラキラと、しかし様々な色に輝いている光が流れ出した。


そしてボロボロの店内を直し 埃もなくなっていき、終いにはA達が来たときよりも綺麗になった。


(きれい...これは杖が私を選んでくれたってこと？)



オリバンダー「おお、おお、素晴らしい。本当に素晴らしい！この杖の持ち主は私が生きているうちには現れないと思っていましたが...いやはや、お会いできて光栄です。」


貴「これが私の杖...」



杖の代金を支払い、オリバンダーのお辞儀に送られてA達は店を出た。

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